2017年アムステルダムで、史上最大規模のハイドロ・気象技術ショーが開催されます!
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2017年10月10日~12日 アムステルダム オランダ
 

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業界ニュース


2017年6月


世界気象機関と国連食料農業機関が了解覚書に署名

世界気象機関(WMO)は、気候の変動および変化に対する共同の取り組みをさらに強化するため、国連食料農業機関(FAO)との了解覚書に署名しました。

この新しく強化されたパートナーシップを通じて、両機関は協働して農業気象サービスを開発し、農業従事者および漁業従事者がさらにアクセスしやすいサービスを提供していきます。また、早期警告に向けたグローバルおよび地域専用の監視や干ばつなど大被害をもたらす事象への対応改善も目標としています。

WMOとFAOは、技術協力、ジョイントプログラムおよびプロジェクト開発を協働で行います。この同意書は、6月19日にイタリアのローマで開催された干ばつに関する国際セミナーで、FAOのジョゼ・グラジアノ・ダ・シルバ事務局長とWMOのペッテリ・ターラス事務局長によって署名されました。


オーストラリアのアデレードで新しい自動気象ステーションを設置

アデレードで自動気象ステーション(AWS)が新たに設置されたことにより、オーストラリア気象局は160年以上も前にデータの照合が開始された場所で気象記録の収集を再開できるようになります。新しいAWSはウェスト・テラス通りにあるパークランズ(都市の中心を囲むような形になっている公共の公園)に設置されています。

「先駆的な気象学者であるサー・チャールズ・トッドが1855年にこの場所で気象観測記録を開始しました」と気象局の州マネージャー、ジョン・ナイルン氏は話します。「世界レベルで見ても、このような長期間に渡る高品質な記録は極めて稀であり、オーストラリアの気候、その変動および傾向を理解する上で重要な役目を果たします。これによってコミュニティのさらに長期に渡るニーズを計画する手助けが得られます」とナイルン氏は付け加えます。

アデレードの新しいAWSはオーストラリア全土にある550を超える気象ステーションの1つであり、首都に設置されたAWSの中で初めてアボリジニ(先住民)名も共同で命名されたステーションです。

「我々は自動気象ステーションの役割を考慮し、『空に関する』という意味のガーナ語の名前『Ngayirdapira』に決めました」とガーナ部族の長老Uncle Lewis O’Brienが説明しました。


新しいスーパーコンピューターが後押しするヨーロッパの気候学研究

Atosのテクノロジーブランドの1つであるBullの新しいスーパーコンピューターにより、フランスおよび欧州全体の気候学研究に拍車がかかります。

2017年度末までにフランスのパリにあるGENCI (Grand Équipement National de Calcul Intensif)(大型集中計算施設)に納品予定のBull Sequanaスーパーコンピューターは、総パワー9ペタフロップスを誇り、1秒間に9千兆回の演算を行うことが可能です。フランスおよびヨーロッパの研究者たちは、非常に高度なコンピューティングおよびデータ処理能力を必要とする学術分野および工業分野において、このコンピューターを利用できるようになります。

気候学においては、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)で行われる国際活動の枠組み内で、このスーパーコンピューターを使って過去、現在、未来の気候条件をモデル化します。スーパーコンピューターは、ライフサイエンス、エネルギーおよび天体物理学の研究分野においても使用されます。

Bull Sequanaは、75,000台のPCに相当します。コンピューターのコンフィギュレーションは、コンピューティング能力を20ペタフロップス以上に向上させることを目標としている2019年に拡張する予定です。


英国の大学が雲の帯電研究プロジェクトでBiral社の検出装置を採用


気象機器専門メーカーBiralは、英国のアンドーバーの近くにあるチルボルトン観測所の科学技術施設協議会(STFC)で雷雨検出装置を設置しました。

Biral社のBTD-300はクラウドレーダーと並んで設置されており、レディング大学の研究チームが、雷雨帯電の初期段階を調査するために使用しています。研究者たちは、対流雲が強烈に帯電化する方法の解明を目指しています。

BTD-300の超高感度準静電アンテナからのデータを使用して、雨粒に蓄積される帯電の初期兆候および風に乗って飛ばされていく帯電粒子の存在を検出します。これを、観測所のマイクロ波レーダーで測定される天空の雲および降雨量のプロフィールと組み合わせます。雲低までの大気の詳細はレーザー雲低レコーダーで取得し、

BTD-300からは、サイトから最大80kmまでの雷の全活動範囲と影響に関するデータを取得します。これをレーダーおよび衛星から送られてくる周辺大気の画像と組み合わせることにより、雷雨の発達を完全に評価することができるようになります。


InnovimがNOAAとの契約を締結

Innovimは、米国海洋大気庁(NOAA)とProTech-Satellite Domainにて中小企業契約を締結しました。

これは複数の受注者との数量未確定契約(IDIQ)の一環であり、衛星ミッションやそこから得られる環境データの管理を含む、衛星活動全体のサポートを行います。

気象予測、環境および気候現象の分析、および世界各地の災害の監視において、NOAAの環境衛星データは非常に重要です。

Innovimは、米国メリーランド州を拠点とする、NOAAおよびNASAに焦点を当てた女性所有中小企業(WOSB)。2002年に創立。


5月 2017


ハリケーン研究の飛躍的進歩

暴風雨の中心から放射される大気波を検知することにより、数百万マイル離れた場所からハリケーンの強度と位置をモニターする新たな方法が見つかったと研究者は考えています。

フロリダ州のマイアミ大学(UM)ローズンズティール大洋大気科学校と、アメリカ大洋気象庁(NOAA)ハリケーン研究部の科学者は、ハリケーンの中を飛行したNOAAの航空機と、太平洋の研究用ブイから得られた波動の直接観察結果を発表しました。大気重力波として知られるこの波動は、ハリケーンの目近くの激しい雷雨によって発生し、外側にらせん状に広がります。

「このかすかな波動を衛星からの画像で時々見ることができます」と説明するのはローズンズティール校の大気科学部の教授でこの研究論文の筆頭著者でもあるデイビッド・ノーラン氏。「我々はこれを、航空機のデータや表面測定器で測定することができました」

ノーラン氏は、マイアミ大学の計算科学センターで実施したシミュレーションで、この波動を再現し、波動の強さと、暴風雨の中心の最大風速との相関関係を示すことができたと話してます。このことから、地震計を使って世界で地震観測が行われているのと同様に、ハリケーン、サイクロン、台風などを、気圧計、風速計など比較的廉価な計器を使って数百マイル離れた場所からモニターできることがわかります。

研究者は、2003年から2004年にかけてNOAAのP3航空機が5つのハリケーンに25回進入して取得したデータと、2010年にマイアミ大学ローズンズティール大気科学校の科学者が太平洋で実施した究極大気海洋相互作用(EASI)ブイから得たデータを解析しました。

この研究論文「Spiral Gravity Waves Radiating from Tropical Cyclones(熱帯性サイクロンから放出されるらせん状の重力波)」は、Geophysical Research Letters(地球物理学研究誌)に発表されました。


BiralとMicrostep-MISがネパール・プロジェクトの受注獲得

気象専門メーカーBiralと、情報システムメーカー MicroStep-MISが、ネパールの天候関連災害対策構築プロジェクトの一環として、88基の自動気象ステーション(AWS)を納入することとなりました。

16ヵ月にわたるこのプロジェクトでは、提携企業がネパールの水文地質・気象局とともに活動を行います。工事が次の3つの民間空港で始まりました:カトマンズ市の5㎞東に位置するトリブバン国際空港、ネパールとインドの間の一大商業中心地であるバイラワにあるバイラワ空港、カトマンズ市の約200㎞西に位置し、観光客に人気のポカラ市にあるポカラ空港。

MicroStep-MISの自動気象観測システム(AWOS)がBiralの26基のSW-250 Visibility and Present気象センサーとともに各空港に設置されるうえ、カトマンズの空港にはさらにVPF-750センサーが一基設置されます。これらすべてが、RVR(滑走路視距離)と地元気象要件を満たしています。いずれの気象センサーもソフトウェアで一元管理されています。

当プロジェクトでは複数の異なるタイプのステーションネットワークが採用されています。まず最初は、11ステーションから成る地域基準総観ネットワークです。これらのステーションが総観や航空気象だけでなく多くのアプリケーションエリアの骨格を形作り、最重要ステーションとして機能し続けます。

2つ目は、24ステーションから成る農業気象学的観測ネットワークです。このネットワークから得られる観測情報が、ネパールの農業に天候や気候が与える影響の理解に役立ちます。ステーションの設置場所は、ネパールの最重要農業地域を網羅するように選択されました。

3つ目のタイプは、さらに45ステーションから成る、補完的ステーションのネットワークで、これが、上記2つのネットワークを支援します。


オーストラリアでサイクロン予報プログラムがローンチ

オーストラリア気象庁(BoM)は、海上施設向けのより優れた熱帯性サイクロン予報を目指した新規研究プログラムを発表しました。この2年間のプログラムでは、より長期の、より詳細な熱帯性サイクロン予報を出すべく設計された新しい気象モデルを採用します。

「これは、西オーストラリア州と北部特別地域の沖合で大きな被害をもたらすサイクロン波の危険予測にも役立ちます」とBoMリソースセクターマネージャーのアンドリュー・バートン氏は語ります。

「機能向上によって、石油とガスの事業者は、サイクロンによる被害に備えて沖合のインフラの準備をする際に、より確かな情報に基づいた決断ができるようになります」

バートン氏はこの研究によってBoMは特定の場所に熱帯性サイクロンによってどのような脅威がもたらされるかを、3日から7日前により明確に描写することができるようになると付け加えました。

「もう1つ重要な新機能として、サイクロンに関連した波の状態についてガイダンスを提供することができます。沖合の事業者はこれで、特定の場所で予想される高波をより良く理解できるため、安全に船舶を移動させたり、必要に応じて人を退去させたりすることができます」

このプログラムはシェル、ウッドサイド、シェブロン、INPEXが共同出資しています。


Lufftが新しい積雪深計を発表


ここ数週間で3度目となる新製品発売会において、気象測定専門メーカーのLufftは、SHM31レーザーベースの積雪深計を上市しました。

この新しいツールは、数秒で最大15mの深さの積雪を測定します。これは2009年半ばにJenoptikから発売されたSHM30の後続品であり、Lufftが2014年から発売している光学センサーシリーズの1つです。

SHM31をLufftのUMB規格に完全準拠させるよう設計された通信インターフェース(RS232、RD485、SDI-12 コミュニケーション)等が新機能として搭載されています。新しいセンサーではまた、レーザー光線の出入り口にウィンドウ加熱器が埋め込まれているうえ、簡単に組立てられるようにプロトラクターが内蔵されています。SHM31には、最も過酷な気候条件下でも測定値に影響が出ないように、広範囲に2段階の加熱機能が装備されていますが、それでもエネルギー消費量はSHM30よりも少なくなっています。

積雪深計は、光電子工学レーザー距離測定ツールを基本とし、測定には可視光線を使っているため、簡単に設定できます。自然の拡散反射する表面で、最大15mまで雪層を認識します。測定精度は高く、誤差はわずか数ミリです。

さらに、信号強度の統合評価によって反射性の評価が可能で、ベース表面を雪と識別することができます。光学測定の場合温度変化の影響を受けず、また精度も向上しているため、従来型の超音波式センサーより優れています。IP68規格適合のロバスト性の高いケースですから、メンテナンスの必要がありません。

SHM31は気象サービス、空港、道路管理デポやスキーリゾートなどでの利用向けに設計されています。


2017年4月


WMOが粉塵報告書を発行

世界気象機関(WMO)が空中粉塵年次ブレティンの初版を発行しました。

4月12日に出されたこのブレティンには、2016年の空中粉塵レベルと地域的分布の概略が記載されています。粉塵の中身は欧州中期気象予報センターのコペルニクス大気監視サービスからの日次予想をもとに導かれ推測されます。

報告書では、イランおよび、中国/モンゴルでの砂塵嵐が特にひどかったと特記されていますが、粉塵ブレティンで用いられる測定値、エアロゾル光学的深度の2016年の世界平均値は、前年度とほぼ同じでした。2003年から2016年までの期間では特に明らかな傾向は認められませんでしたが、これはモデリング能力に限界があることや、体系的な観測がスタートしたのが2003年とまだそれほど年月が経過していないことによるものです。

WMOの砂塵嵐警告諮問評価システムの運営委員会会長を務めるEnric Terradellas氏は、「毎年、推測20億トンもの粉塵が大気中に放出されます。地球の自然循環による部分がほとんどを占めるものの、かなりの量が、特に非持続可能な土地と水の管理によって、人為的に生み出されています」と説明します。

「粉塵が空中エアロゾルの主要な要素であり、これがグローバルな気候に影響し、大気の動き、雲、降雨などに影響を与えて天候を大きく左右するのです」

2016年の大半の粉塵はその主発生源周辺に集中していました。すなわち、サハラ砂漠からアラブとシリア砂漠を通り、インドとパキスタンの間のタール砂漠まで伸びる北半球の熱帯および亜熱帯の砂漠地帯、さらに中央アジアと中国/モンゴルの中緯度にある砂漠です。


Meteosat 7号が退役

最後の第1世代Meteosat静止衛星、Meteosat 7号が、20年近くにわたる任務を終えついに引退しました。

最後のコマンドが4月11日の協定世界時09:00に送信され、1つの衛星のサービス記録のみならず、1977年に欧州宇宙機関が始めたMeteosatの第1世代のミッション全てのサービス記録が終了しました。

1997年9月2日に打ち上げられたMeteosat7号は、Meteosat運営プログラム(Meteosat4号から6号まで)と、第2世代初の衛星となるMeteosat8号(2002年8月28日に打ち上げ)との間の溝を埋めるものとして設計されました。そして、ここ10年間は静止軌道からインド洋の観測を行っていました。2004年12月に発生したインド洋の津波以降は、Meteosat7号は津波警報ブイ用のリレー衛星として津波警報システムに欠かせない一部となっていました。

EUMETSAT事務局長、Alain Ratier氏は次のように述べます。「この最後の操作が、基礎的プログラムを安全に完了させることとなります。Meteosat第1世代のミッション成功が、1986年のEUMETSAT発足をもたらし、1995年にはそれを真の衛星オペレータに仕立てただけでなく、雷雨の迅速な走査製品のコンセプトや、連続画像から水分蒸発パターンを追跡することで風のベクトルを抽出する製品などのコンセプトを試験して、欧州における衛星気象学を形作りました」


ドローンで火山雲内の測定が可能に

英国のブリストル大学とケンブリッジ大学の火山学者と技術者のチームが、火山雲内での直接測定を行うと共に、通常では近づけない火山山頂の視覚映像と熱映像を収集しました。

先日の10日間にわたる調査旅行では、チームはグアテマラのフエゴ火山とパカヤ火山の両方の山頂で数回、概念実証のフライトを行いました。軽量でモダンなセンサーを使い、火山雲内の温度、湿度、熱データの測定や、リアルタイムで複数の噴火の画像撮影が行われました。

山頂の噴火口に近づくことができず、これまで確実な気体測定ができずにいたフエゴ山などの火山で、特製の固定翼無人航空機(UAV)が使われたのはこれが初めてのことです。UAVは起点から最長8㎞先、1万フィート上空まで、オペレーターの目視見通し外でも飛ばすことができます。

当グループはmultiGASガス分析器(CO2、SO2、H2S)、4ステージのフィルターパック、灰サンプリング用のカーボンスタブ、温度カメラと視覚カメラ、大気センサーなどを含む、多様なセンサーを揃えて、2017年末に再度グアテマラを訪れる計画です。

ケンブリッジ大学の地球科学部の火山学者、Emma Liu博士は、「ドローンは特に、噴火口近くが危険すぎて近づけなかったり、アクセス困難であったりする場合、現地でのサンプル採取や火山噴火の定常監視等難しい場面で、非常に役立ちます。これらのセンサーが、火山からの排出物の理解に役立つだけでなく、特にフライトが自動化できれば、将来的には、噴火が近いと地元コミュニティに警告するのに役立ちます」とコメントしています。


JPSS 更新で気象データ配信が向上

航空宇宙会社のRaytheonは、NASA、米国海洋大気庁、米国国防省、およびこの3部署の国外協力先が使う気象と環境データを提供するJPSS(Joint Polar Satellite System) 共有地上システムのデータ伝送処理システムの更新と最終試験を完了させました。

ARaytheon社によれば、この更新によりデータ処理と配布が一段と速まり、システムの可用性が向上し、データと共有地上システム(CGS)をサイバー攻撃から保護し、次に控えるJPSS-1の打ち上げのみならず、今後の衛星ミッションを支援します。

「新システムでは、1日あたり11TBのデータが、JPSS衛星群からデータ送信されます」とRaytheonのナビゲーションと環境ソリューション担当副社長であるMatt Gilligan氏が説明します。「気象モデルを構築し、環境的エアロゾルを追跡し、南北極での氷の動きをマッピングする地域予測センターに、より早くJPSS CGSから気象データが提供できるようになります」

このシステム更新は、2017年9月に計画されているJPSS-1の打ち上げ前の、CGSのフライト運営エレメントの更新という、最終的な大ステップに先駆けて行われるものです。


国際宇宙ステーションの調査能力増強

4月22日に、Orbital ATK製作のCygnus宇宙船が、国際宇宙ステーションに7.6トンを超える貨物を届けました。

Orbital ATKの、宇宙ステーションへの7回目となる貨物フライトは、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス・アトラスVロケットを使用して4月18日にアメリカ、フロリダ州のケープカナベラル空軍ステーション第41複合発射施設から、打ち上げられました。宇宙船は7月まで宇宙ステーションに留まり、その後地球の大気に再度突入し破壊されます。

NASAの商業的補給サービス契約に基づくこのミッションは、国際宇宙ステーションの51次および52次長期滞在で予定されている約250の科学研究のうち、新規あるは既存の数十の科学調査をサポートします。

このフライトで届けられた機器のなかには、NanoRacks-QB50プロジェクトの一環として今後1、2年間、地球大気の上層部研究に用いられる28基のキューブサット(小型人工衛星)も含まれていました。QB50の衛星群は、これまでアクセスが難しく、ほとんど研究されてこなかった熱圏と呼ばれる大気層について、組織的な測定を行います。このプロジェクトでは、熱圏の異なるガス状分子と電気特性を観察し、宇宙天気とその長期的傾向について理解を深めます。


2017年3月


より高い感度と距離分解能を実現

大気事象を予測するモデルは、局地的な気候とグローバルな気候における天然および人工のエアロゾルの影響など、多要因間の複雑な関連を表示します。長期にわたり詳細なデータを収集することにより、エアロゾルの組成と動きに対する私たちの理解が深められます。Sigma Space社の新しい高解像度Mini Micro Pulse Lidar (MiniMPL-HD)遠隔検知システムは、空中浮遊粒子についてより優れた粒度査定を提供し、予測分析の正確性を高めます。

MiniMPL-HDは、既存のMiniMPLシステムのコンパクトなデザインを踏襲しつつ、気象専門家、研究者、大気質専門家にとって重要な能力をさらに強化したシステムとしました。このユニットへのアップグレードによって、効率が高まり、より多くのパルス、より多くのリターンが得られることになります。またMiniMPL-HDの距離分解能はこれまでの5mから2.4mへと向上しました。エアロゾルに対するこの感度向上は、エアロゾル濃度が特に低いエリアにおける連続的な境界層高度の測定に非常に役立ちます。

放射測定データとMiniMPL-HDデータストリームがリアルタイムで統合されることも、重要な特徴です。これにより、高精度の境界層エアロゾルデータに、放射計から取り入れられた湿度と温度データをミックスさせた完成度の高い大気プロファイリングが可能になります。

Sigma Spaceの大気ライダー製品担当部長Justin Fisher氏は、「Sigma SpaceではこれからもMPLとMiniMPLへの投資を継続していきます。私たちのゴールは感度性能における当社の優位性を確かなものとし、品質を下げずに装置の超小型化を実現することです」と述べます。

MiniMPL-HDシステムによる高忠実度データを使えば、研究者はグローバルな気候における大気とその影響についての理解を深めることができ、ひいては大気予測モデルの精度を高めることにつながります。


太陽の輝きで波浪観測

コペルニクス計画センチネル2衛星のミッションから得た太陽光反射の画像を使い、科学者たちは波浪の動きをマッピングしようとしています。

衛星センサーからの凹凸計測を使用するのは新しいことではありません。しかし、センチネル2の多重スペクトルカメラは、水上の太陽の輝きを捕らえて、波の方向、高さ、動きに関する豊富な情報を提供することができます。

科学者たちは、太陽の輝きを解釈する方法を開発し、この情報を用いて、オーストラリア西部のドア島沖合の波のパターンの詳細な画像を創り出しました。この技術を基に、また欧州宇宙機構(ESA)の「海洋の輝きの科学的アセスメント」プロジェクトを介して、海流の強い海域においてどのように波が起きるかを示すマップが作成されました。

チームのメンバーであるVladimir Kudryavtsev氏(ロシア国立水文気象学大学・衛星海洋学研究所)は欧州宇宙機構に対し「古来危険な海流とされている、アフリカ南端を取り巻くアガラス海流で試験を行いました」と発言。

「2016年1月に収集したデータを使い、海洋波の動きと、海流との相互作用を追跡しました。海面付近の海流は海面の主波を変え、局地的な風と大きな高まりによって、その海域で最も高い波となることがわかりました。またこれにより、波束が海面付近の海流によって偏向させられたり捕捉されたりして、その結果通常よりずっと高い波浪となることがわかりました。」

現在センチネル2衛星2機が軌道を回っているため、太陽の照り返しを用いる海洋波マッピングのためのデータ量は2倍になるかもしれません。

コペルニクス計画は欧州委員会が管理しています。


宇宙天気の新研究は「科学の金塊」

最新の超高感度GPS受信機が、国際宇宙ステーションにおいて、GPS衛星からの信号の微小な変動を捉えるのに役立つことになりそうです。

米国コーネル大学の技術者によって開発されたFOTON(Fast Orbital TEC for Orbit and Navigation=軌道航行用高速軌道技術)GPS受信機が先月、スペースXファルコン9ロケットに載って国際宇宙ステーションに到着しました。これは「宇宙天気」、すなわち通信や航行衛星の能力に影響する宇宙プラズマの荷電粒子の研究に使われます。

コーネル大学のSteven Powell氏は同大の新聞Cornell Chronicleで、「こうした変動は通常標準的なGPS受信機ではふるい落とされてしまいますが、データ分析プロセスでは科学の『金塊』といえるものです」と語りました。

FOTONはGROUP-C(GPS Radio Occultation and Ultraviolet Photometry –Colocated=GPS電波掩蔽・紫外線測光-共同設置)プロジェクトの一環です。Powell氏がコーネル大チームを率い、米国海軍試験研究所のScott Budzien氏がプロジェクトリーダーを務めています。

一機のGPS受信機と3機のアンテナで構成されるFOTONは、国際宇宙ステーション外側の平台を共有し、大型太陽電池からの動力で、ステーションのデータ通信システムで地球にデータを送ります。

装置はGPS信号を最大化し、宇宙ステーションの金属部分からの不要な反射を最小限にするよう構成され、航行しながらGPS衛星に照準を当て続けます。

Powell氏は「この実験は、世界の人口の多くが集まる赤道により近いイオン圏における、通常とは異なるけれども同様に意義のある効果を研究するのに役立つでしょう」と述べています。GROUP-C実験は最長2年間継続されるので、大量のデータと意義深い科学的発見の可能性が期待できます」


中国の最新気象衛星から最初の画像が届く

中国の第二世代静止軌道気象衛星第1号である「風雲4号」から、最初の画像とデータが届きました。

画像は、多重チャネルスキャン画像放射計と大気探測干渉計によって捉えられたものです。国家国防科技工業局が画像とデータの双方を公開し、同局のTian Yulong技術主任は収集された情報には雷画像センサーからの雷の分布と強度のデータも含まれていたと述べました。

風雲4号は中国四川省の西昌衛星発射センターから2016年12月11日に打ち上げられました。衛星の機能性と画像モードに関するすべての主要試験は完了済みで、2017年6月か7月には完全稼働に移ることになっています。


超小型衛星で垂直プロファイル推進

Spire Globalは、高品位グローバル衛星測位システム(GNSS)受信機装備の超小型衛星群を開発試験し、実用化しました。

衛星からのデータは、GNSS掩蔽を介して、大気の温度、気圧、水蒸気の高品位の測定値(垂直プロファイル)を提供します。新しい衛星群は8機の衛星から成り、1日に最低1,000プロファイルを作成する能力を持ちます。Spire社では、2年以内に1日10万プロファイル以上の作成を行い、地球全体で100 x 100kmごとの大気の垂直探測を毎日行えるようにしたいと計画しています。

これは多様な研究グループがGNSS電波掩蔽(GNSS-RO)に関する研究開発を公共資金を使って公共目的で行うという方法で行われています。研究グループには、気象学・電離層・天候観察用衛星群の継続観察を行うグループもあります。

Spireのデータアクセスモデルは、気象データ提供を管理する世界気象機関(WMO)の決議40に従ったものです。たとえば、同社の「1回の購入・どこへでも配布」のライセンスで、世界中への再配布が可能になり、公共の気象予測に自由に利用できることになります。衛星は英国スコットランドのグラスゴーで製作されています。サイズが小さいため数週間で製作し打ち上げることが可能です。


カナダが気候への投資を拡大

カナダ環境・気候変動局(Environment and Climate Change Canada)は、最先端の気象予測情報技術とレーダー刷新への投資を発表しました。

カナダの政府機関である同局は、8,300万カナダドル(6,200万米ドル)を投じて、Selex ESが供給する新しい気象レーダー20機を買い入れます。第1号は2017年秋に設置され、その後7年にわたり残りのレーダーが設置されていきます。この契約に付随するオプションは、2023年3月31日までに追加レーダー最大13機をカナダ気象レーダーネットワーク内に設置するというものです。

これらのレーダーはカナダ全土に配備され、悪天候に対する準備態勢を高めるのに役立つでしょう。レーダーからは、厚生科学から環境管理、農業、交通まで、経済のほぼすべてのセクターにデータが提供されます。

今回のSelex ESとの契約は、カナダ環境・気候変動局がIBMカナダとの4億3,000万カナダドル(3億2,200万米ドル)の契約を結んでから1年足らず。IBM契約は、ケベック州モントリオール市に最先端の高性能コンピューティング・ソリューションを設計・製作し、その更新と管理を行うというものでした。新レーダーと先日設置されたばかりのスーパーコンピュータとの組み合わせにより、カナダの人々はこれまでより余裕をもって、自分自身・家族・家財を悪天候から守ることができるようになります。

「この大型投資によって、カナダの気候サービスのインフラを刷新し、気象専門家が予報を最速に高精度で提供できるようになります。カナダに住む人々の健康と安全、セキュリティのために、これは非常に重要なことです。また気候と環境が変動する中で、私たちの経済繁栄を守るための中核的なサービスでもあります」とカナダ環境・気候変動局のCatherine McKenna大臣は述べています。


February 2017


研究機器搬送ミッション中断

2.5トンを超える研究機器、貨物、補給物資を国際宇宙ステーション (ISS) を運ぶミッションはドッキングに失敗しました。

ミッション開始から3日目、スペースXへの補給船ドラゴンがISSから1マイルも離れていないところに到達した2月22日に、GPSシステムに問題が発生しました。アプローチは中断されましたが、その後NASAはステーションも6人の宇宙飛行士にも危険がないことを確認しています。再度の試みが2月23日(木)に行われる予定です。

「飛行士としては困難なドッキングを試みるより、加速して周回している方が良いこともある」とフランスの宇宙飛行士トマス・ペスクはISSからツイートしました。「引き続き宇宙空間。明日には準備が整う!」

スペースXがこのように最終段階でミッションを中断するのは初めてのことです。中断されたのは、ロシアがカザフスタンからのISS向け貨物船打ち上げに成功してからわずか数時間後のことです。ロシアの打ち上げは12月の失敗後初めてのものでした。

ドラゴンは2月19日にフロリダ州NASAのケネディ宇宙センター第39A複合発射施設から打ち上げられました。これは歴史的発射台を使った最初の商業打ち上げでした。

ドラゴンで搬送される機器の中でも特に重要なものに、SAGE III(戦略的エアロゾルおよびガス実験)があります。これはNASAの長期地球観測プログラムの1つで、地球のはるか上空の成層圏と対流圏に存在するオゾン、エアロゾル、二酸化窒素、水蒸気のレベルを調査するものです。重量1トンになるこの測定器はステーションの外側に取り付けられ、数年にわたり毎日観測を行います。

ドラゴンに搭載し搬送している資材の中には、免疫疾患治療の臨床試験実施中のモノクローナル抗体を結晶化させる結晶成長実験の機材があります。NASAによると、結晶を宇宙で成長させると結晶がそれ自体の重みにより崩壊することがなく、地上で成長させるよりも良好な結果が得られるといいます。フライトには、脳卒中その他の疾患の治療に用いられるような幹細胞の研究をさらに行うことを可能にする補給品も積み込まれています。

このミッションは、NASAの商業的補給サービス契約に基づく、ISSに向けてのスペースXの10回目の貨物フライトです。ドラゴンの貨物は、国際宇宙ステーションの50次および51次長期滞在で予定されている250を超える科学研究のうち数十の調査をサポートします。

ドラゴンは3月下旬に宇宙ステーションを離脱し、ほぼ2.3トンに達する科学、ハードウェア、乗組員の補給品を積み込んで帰還する予定です。


ネットワークに依存しない新しい気象警報

The Weather Company とその親会社グループとなるIBMは、新しいメッシュネットワークによる警報技術を発表しました。これはインターネット接続が限定的であるときや停電によりネットワーク障害が生じたときでも、携帯電話のユーザーがネットワークに接続できるようにするものです。

開発者は、この技術により発展途上国の人々が荒天や災害の発生時に連絡を取り合えるようになることを期待しています。これはThe Weather ChannelのAndroidデバイス用アプリとしてアジア、ラテンアメリカ、アフリカの新興市場で発売されるもので、メッシュネットワーク内のP2P接続を利用してスマートフォン端末から個人に警報を送信します。このメッシュネットワーク技術は、近隣の他の電話とリンクさせるもので、信号の到達範囲を拡大しユーザーのネットへの接続と情報収集に役立てるものです。

P2P技術によりモバイル端末がメッシュネットワーク内でのリンクに変わり、端末同士が携帯電話インフラを使わず直接「会話」できるようになります。各スマートフォンがノードとなりメッセージを保管し、それを一番近い次のデバイスに伝達することで、携帯電話ネットワークを必要としない、より多くのデバイスをつなぐチェーンとなります。


NOAAがSETS契約先を指名

アメリカ海洋大気庁 (NOAA) は、総額1億1300万米ドルとなるシステムエンジニアリングおよび技術サービス (SETS) 契約をバージニア州に本拠を置く情報ソリューションプロバイダーのVencore社と締結しました。

当初の期間を1年としその後1年ずつ4回の更新オプションが付いた契約の条件によると、Vencore社はNOAAの全米環境衛星データ情報サービス (NESDIS) をサポートすることになります。

NESDISは、全米で運用されている環境衛星の取得と管理、NOAAの全米環境情報センター (NCEI) の運営、 地球システムモニタリングなどのデータ情報サービスの提供、公的環境調査の実施、および関連の研究を行います。

Vencore社はNESDISと密接に連携し、旧来システムを維持するためのシステムエンジニアリングのサービスおよびソリューションを提供し、GOES-RとJPSSを含む新しい環境衛星のための将来の地上システムへの移行を可能にします。


ライダーによる雷ファースト

ナショナルファーストにおいて、米国の科学者は高解像度ライダーデータを利用して対流圏のオゾンに対する雷の影響を調べています。

アラバマ大学ハンツビル校 (UAH) の科学者は、同大学のロケットシティ対流圏オゾン品質評価 (RO3 QET) ライダーを利用して米国上空で夏に発生する稲妻により化学的に生成されるオゾンを測定しています。この研究はさらに進展すれば大気質の予測と評価をするうえで重要な役割を果たす可能性があります。

UAHチームはVaisala社の北米雷検知ネットワーク (NLDN) による観測をもとにして、稲妻による一酸化窒素の排出量を推定しています。同チームは、ライダーが機能する雲のない条件のときに嵐の風下の雷で作られたオゾンを測定し、雷によるオゾンの増加を定量化しました。

冬の間は成層圏対流圏大気交換 (STE) といわれるプロセスで成層圏のオゾンが対流圏に交じることが、オゾンが大気に運ばれる主な原因となっていますが、夏になるとそのプロセスが退潮し、特に米国南部と東部では雷の稲妻により対流圏中層から上層でオゾンが増加します。

UAH地球システム科学センター (ESSC) の研究アソシエートで、同チームの成果を取りまとめた論文のリード著者である ルーシー・ワン博士は「雷により対流圏上層にオゾンが入ってくるときには、対流圏下層のオゾンに影響を及ぼす何らかの下降メカニズムが存在します」と説明します。

「対流圏ではオゾンは悪いガスと考えられています」と彼女は語ります。「これが原因で気管支炎、肺気腫、喘息を悪化させることがあります。私たちはオゾン生成に影響を与えるプロセスを調べています。この研究にはまだ解明されていないことが多く、私たちはそれを見つけ出そうとしています。」

同チームはアラバマ州ハンツビルのクラマー研究ホールにある全米宇宙科学技術センター (NSSTC) の最上階に備えられたライダー設備で得られるデータを利用していますが、これは世界に約15台、米国にわずか5台しかない大気ライダー設備の1つです。


サウス・ドゥードレーキンのドップラーレーダー画像オンライン化

オーストラリアのサウス・ドゥードレーキンにあるドップラーレーダーの画像がオーストラリアの気象庁のウェブサイトから提供されるようになりました。

サウス・ドゥードレーキンのレーダーは、政府の西オーストラリア農業食糧省 (DAFWA) が管理する2,300万豪ドル(1,800 万米ドル)のプロジェクトの一部となる3基のドップラーレーダーのうちの2基目となるものです。

レーダー画像により農家は降雨や風の情報をリアルタイムで得ることができるようになり、農業のやり方を変えるのに役立つと期待されています。地域で行っている各種緊急サービスでもこのリアルタイム情報を活用することができます。ニュードゲートの最初のレーダー画像がオンラインで提供されたのは2016年10月で、マーシャギーにほど近いワザルーのサイトにある第3のドップラーレーダーの画像は2017年4月からオンラインで提供される予定です。

各レーダーは最大200kmの範囲を収め、西オーストラリアの小麦ベルト全域でのカバー率を向上させます。

これらのレーダーは気象庁が建設・管理をし、そのデータは気象庁の全国レーダーネットワークで共有されます。ドップラーレーダーは広い地域の降雨をリアルタイムで観察するときの最良のツールとなり、農業において農場ごとの正確な判断が可能となります。

レーダー画像は農業に今のその場所の気象条件についてより向上した情報をもたらし、農家では播種、農薬、肥料を与える時期、さらに家畜を移動させるタイミングについてタイムリーに戦略的および戦術的な判断をすることができるようになり、経済的にも大きな効果をもたらす可能性があります。


2017年1月


NOAAが4500万ドルの契約を発表

米国海洋大気庁(NOAA)は全国メゾネットプログラムを、メアリーランド州グリーンベルトに拠点を置くIT、エンジニアリング、運営、科学サービスのプロバイダー、SGTに発注することを決めました。

これは、非政府系観測ネットワークから得られる気象観測データを購入するという3年間の契約です。これらの観測データがNOAAの気象、水理、その他関連する環境的な観測能力アップに貢献し、局地的に大被害をもたらす気象事象の予測が大幅に改善されます。

「2009年に主にアメリカ中南部の少数のネットワークを巻き込みスタートした全国メゾネットプログラムは、今では国営、民間セクターの36以上のネットワークが参加し、全米50州の2万個の観測プラットフォームを含むまでに成長しました」と全国気象サービス、全国メゾネットプログラムマネージャーのCurtis Marshall博士は説明します。「地表、地下のプラットフォーム、垂直観測計、航空機などで観測される極めて貴重なデータ源が提供されるため、全国気象サービスの警報や予測活動が向上します」

このプログラムでSGTと協力するのは、Earth Networks、Weather Telematics、WeatherFlow、Synoptic Data Corporation、Sonoma Technology Incorporated、Panasonic Avionics Corporation およびオクラホマ大学です。

SGTのCEOであるKam Ghaffarian博士は「NOAAが全国メゾネットプログラムの契約を当社に発注くださったことに感激しています」とコメント。「SGTは、NOAAのパートナーとして、今後数年間、重要な使命と目標を全力でサポートしていく所存です」


Campbell ScientificがCR300シリーズのデータロガーシリーズに新製品を発表

Campbell Scientificが、同社のCR300シリーズの測定制御データロガーに新たに仲間入りする新製品を発表しました。

CR310には、CR300の機能性に加えて脱着可能なコネクターと、統合式10/100イーサネット接続が追加されています。ワイヤレス接続用に、統合型WiFiとライセンス不要の無線をオプションで付けることも可能です。様々な測定・通信プロトコルに完全な互換性を持つCR310は、TCP/IP、Modbus、DNP3、SDI-12、HTTP、FTP、電子メールをサポートします。

最初のCR300モデルが発表されたのは2016年3月のことですが、ユタ州に拠点を置くCampbell Scientificは以来、オンボード式無線オプションを各種リリースしてきました。同社によると、CR300シリーズではCampbell Scientificのフルサイズのデータロガーの最高の機能性の多くを、コンパクトなデータロガーの大きさと価格で提供しているとのことです。より充実したCRBasicコマンドセットとシリアル通信機能や、より大型・複雑なプログラムに対応できる能力など、機能が一層充実しています。CR300には独自のコンパイラも内蔵されています。

新しいデータロガーは、これまでのCampbell Scientific製コンパクトデータロガーと同サイズですから、その部分だけを交換することが可能です。またこれは、4mAから20mAのセンサーをそのまま測定できるCampbell初のデータロガーです。新しいシリーズには、24ビットのアナログ-デジタル変換器と、高速プロセッサ、マイクロUSBポートがついています。通信では、CR300はPakBusに完全対応しています。同シリーズは、Campbell ScientificのLoggerNetソフトウェアでプログラムされており、ポイント&クリック式のプログラム生成や、機器のレイアウトを画像で処理できるネットワークプランナが付いています。


新アプリでタイムリーに降雨の衛星データを提供

カリフォルニア大学アーバイン校が「高精度の降雨情報を一般大衆のポケットに届ける」ことを目指したスマホアプリのiRainを発表しました。

iPhoneとアンドロイド端末で使えるこの無料のアプリは、同大学の気象トラッキングと解析システムから得られる降雨衛星データを用いますが、ユーザーが自らが観察した降雨情報や降雪情報を入力することもでき、カリフォルニア大学アーバイン校(UCI)が「地球規模の市民水文学者集団」とよぶグループが形成されます。

「iRainが素晴らしいのは、私たちの地球の降水量を検知、追跡、研究する全システムへのアクセスポイントであることです」と、土木環境工学の非常勤准教授で主任開発者を務めるPhu Nguyen氏は言います。「我々が衛星からのデータを処理し、無料でエンドユーザーに提供します。私が知る限り、このようなシステムを提供している機関は他にありません」

全世界の上位50件の異常気象事象表示、降雨の強度と動きの変動レベルを示すアニメーション、異なる時間帯を選択する機能や、特定の地域にズームインするツールなどの機能が搭載されています。iRainの機能の多くは既にオンラインで利用可能で、研究者が報告書を作成、ダウンロードできるようになっています。

UCIは、NASAやNOAAなどの公的機関と手を組み、また米国、欧州、日本の衛星データを用いて、180ヶ国以上の人々がアクセスする降雨情報を作成しています。


Combitechがスウェーデンの4大空港にD-ATISとATISを提供


防衛とセキュリティを専門とするSaab ABグループ傘下のCombitechは、スウェーデン国内のストックホルム・アーランダ空港、ストックホルム・ブロンマ空港、ヨーテボリ・ランドヴェッテル空港、マルメ・ストルップ空港に、デジタル自動ターミナル情報サービスシステム(D-ATIS)および自動ターミナル情報サービスシステム(ATIS)を提供する契約を受注しました。

D-ATISとATISをこれ以外の4空港に提供するオプションも含む同契約は、競争入札を経て同社が落札したものです。

航空管制サービス用のD-ATIS/ATIS システムでは、高品質の合成音声のATISメッセージを発信すると同時に、データリンク送信用のATISメッセージを生成できます。データリンクでATISメッセージを提供することで、ACARS(航空機空地データ通信システム)搭載機のパイロットは、管制塔に初回の連絡を入れる前に、素早く簡単に必要な気象情報を入手できます。この新しいD-ATIS/ATISシステムは、やはりCombitechが提供する空港の既存の自動気象観察システムに統合されることとなります。


Biralがセンサーのラインナップを強化

気象機器専門メーカーBiralが、厳しい道路環境用に設計された新型道路気象センサー「RWS-20」を発表しました。

RWS-20は、視程センサーの既存のSWS域をベースとし、どのような道路気象情報システム(RWIS)とも簡単に統合できるように設計されています。新しいデザインは、コンパクトな、前方散乱測定原理に基づくもので、局地的な光源、ヘッドライト、点滅信号などによって操作や信頼性が影響を受けず、あらゆる気象状況で高精度を保ちます。

10mから7.5㎞の測定域を持つRWS-20は、濃霧、雨、しぶき、雪などによって危険な走行状態となる道路用です。光学的窓とセンサーカバーには、厳しい気象条件でも使えるようにヒーターが埋め込まれています。どちらの光学的窓にもレンズ汚れ監視システムが設置されているため、視程出力は常に補正されて精度が保たれる一方、定期保全作業も減ります。

新しいセンサーからは、RS232、RS422、あるいはRS485のシリアルデータ出力、およびアナログ電圧視程出力(0-10V)もしくは減衰係数(EXCO)が得られます。またRWS-20には、道路脇の標識やその他管理システムに直接接続できるリレー機能がオプションで用意されています。


氷マップ作成の飛躍的進歩

BMTグループ企業のBMT Argossが、新たな氷マップ作成機能を発表しました。これは、同社の既存の気象予測サービスに追加される新機能です。この開発にあたりBMTの幹部の気象学者数名が、デンマーク、コペンハーゲンのデンマーク気象庁(DMI)で実施された研修プログラムに出席しました。

BMT Argossの海洋気象予測担当部長、Jean-Paul Lindeboom氏は「一ヶ所にこのように機能がまとまっているのは、市場でも珍しいのです。この新しい過酷な環境を見ている顧客の数は増える一方ですから、気象について包括的に理解し、かつ氷の状況もわかっているということは、全体を把握するという意味で道理にかなっており、費用効率の高い、より斬新なサービスを顧客に提供できます」とコメントしています。

BMT Argoss は、海洋構築物の設計と運営に関わるリスク低減をめざした各種のサービスを提供しています。遠隔センシングデータの他、海洋モデリング、気象学、気象予測を専門的に手掛ける同社は、ヤマール半島、バルト海、カスピ海、そしてサハリン周辺海域でのプロジェクトを手掛けた経験があります。


2016年12月


ArabiaWeatherと英国気象庁が共同でトレーニングイニシアチブを開発

ドバイに本拠を置く気象予報、サービスおよびソリューションのプロバイダーが英国気象庁のトレーニング業務拡大の支援をすることになります。ArabiaWeatherは5カ年合意のもと、英国気象庁のトレーニング製品を中東とアフリカにおいてプロモートすることになります。

同社CEOのMohammed Al-Shaker氏は、「これはこの地域で世界的に通用する気象サービスを提供するというArabiaWeatherの戦略に沿った新たなパートナーシップです。当社は、中東・北アフリカ地域に最高の気象サービスを届けることに尽力しています。この地域は悪天候の影響の苦しみ、大きな経済的損失を蒙っているのです」と述べています。

英国気象庁カレッジのSally Wolkowski学長は、気象庁として「このベンチャーでArabiaWeatherと協力できることをとても喜んでいます」と語っています。同学長の同僚Nicola Maxey氏は、英国気象庁では現在この地域でのトレーニングを行っていないと述べています。同氏はさらに、「当庁はArabiaWeatherから要請があればいつでもトレーニングを提供できる体制にあります」と述べました。

ArabiaWeatherは、メディア、航空会社、オイル・ガス、農業、保険および小売など、特に気象条件の影響を受けやすい産業に重点を置き、中東全域の事業会社に気象判断支援のソリューションを提供します。


大学の気象学者が数千万ドルにのぼる契約を獲得

オクラホマ大学CIMMS(メソスケール気象学共同研究所)はNOAA(米国海洋大気庁)との間で9,530万ドルにのぼる契約を締結しました。

CIMMSはオクラホマ大学とNOAAの協力協定に基づいて1978年に創設されました。同研究所は「気象対応国家」および「気候対応および緩和」という2つの次世代長期イニシアチブでNOAAを支援しています。

「大学としては、連邦政府と協力して当大学で行っている気象気候に関する重要研究を支援するため、このたび新たに合計9,500万ドルを超える5年契約を得たことを大変喜ばしく思っています」とオクラホマ大学David L Boren学長は述べています。「これは当大学で進めている研究の重要性を強調するものです。当大学はこの研究において全米のリーダーであることを誇りに思っています。」

同研究所のRandy Peppler暫定所長は、「CIMMSの研究によりストームスケールの気象現象、気象レーダー、および気候の地域変動についての理解が深まります。私たちの研究が究極の目標としているのは、人命を救い財産を守るためNOAAがより正確な予報と警告を発信できるよう支援することです」とも述べています。

CIMMSは、NOAAがいくつかの研究分野において企業規模で科学技術、エンゲージメント、組織・総務を展開するのに貢献しています。その展開例としては、気象レーダー、ストームスケールおよびメソスケールのモデリング、予想・警報精度の向上、気候変動の中でも異常気象事象のインパクト、ハイインパクト気象システムの社会と経済に及ぼす影響などがあります。


オーストラリアの洪水モデルが新データを活用

オーストラリア降水・水流(ARR)ガイドラインの30年ぶりの改定により、30年分のオーストラリア気象局降水データが追加されました。

新しい集中豪雨継続時間予想システム(IFD)は、2,300カ所にある追加雨量測定器を含む1万以上の雨量観測所からの観測データに基づいて降雨量推定値を観測します。同庁のAndrew Johnson長官によると、前回の改定時には得られなかった統計分析技術も利用しているとのことです。

同氏は、「新しいIFDでは局地的な降水量、頻度、降水時間の予報精度が向上し、オーストラリアで今後洪水による大きな被害を削減することに役立つでしょう」と述べました。

この改定は、民間団体であるEngineers Australiaと政府のGeoscience Australiaとの4年にわたる協力の成果です。Engineers AustraliaでCEOを務めるStephen Durkin氏は、エンジニアや都市計画の担当者がARRガイドラインを60年近く前から利用していることを指摘し、この全面改訂が今日非常に有益であるばかりではなく将来にも役立つと述べています。

「データとガイダンスの精度と一貫性が向上すれば、洪水についての研究とマッピングも精度と一貫性が向上します。これはエンジニアや都市計画者にとっての朗報であるばかりではなく、洪水の危険性がある地域に住むオーストラリアの市民にとっても朗報なのです」

Geoscience AustraliaのCEOであるChris Pigram博士は、ガイドラインは1958年に公表されて以来何度も改定されているものの、大きな改定は1987年以降行われていないと説明します。この全面改訂は2011年1月にブリスベーンで起きた洪水など、2010年から2011年にかけての夏に生じた一連の洪水を再調査したことがきっかけになっています。

「ガイドラインが網羅的で全国で通用するものであることを確実にするため、ガイドラインの全面改訂を実施しました。ガイドラインとしては初めて、完全にオーストラリアのデータに基づくものです。データには10万余のストーム事象など30年にわたる全国の観測データが追加されています」とPigram博士は述べています。

改定されたガイドラインは、データの向上に加え、オンラインで無料で利用できるようにもなりました。ARRガイドラインの所有権は、Engineers AustraliaからGeoscience Australia(つまりオーストラリア政府)に移転しました。


アジア太平洋地域で気象予報システムの市場需要増大の動き

調査によると、世界の気象システムの市場価値は2021年には22億米ドルに達すると見込まれ、特にアジア太平洋地域の成長が著しいと予想されています。

調査会社Research Nesterによると、世界市場の規模は2015年には15億米ドルでした。現在は北米が最も市場規模の大きな地域ですが、アジア太平洋地域は2021年までの5年間に7.5%と最も高い年平均成長率(CAGR)を達成すると予想されています。 この成長の牽引役は特に中国とインドです。


インドの空港の濃霧警報改善を目標とした連携

インドの地球科学省(MoES)では、6時間から24時間前に警報を発するシステムを開発しています。同省は、このシステムが霧の濃度を予想し、霧がはれて航空機の離着陸が可能になる時間を予測することも期待しています。 冬季濃霧エクスペリメント(WIFEX)は、デリーのインディラ・ガンジー国際空港(IGIA)における地上からの観測キャンペーンです。これは同空港のパイロットプロジェクトとして2015年の冬に開始され、現在の体制で2017年2月まで実施されます。このプロジェクトの主目的は、霧の性質と種類および霧に関係するダイナミクス、サーモダイナミクス、ミクロフィジクスの研究で、霧のライフサイクルについての理解を深めて最終的には霧の予報精度を向上させることにあります。

リモートセンシングのプラットフォームを含め、さまざまな地上計測機器がIGIAに設置されました。センサーは地上のマイクロ気象条件、放射バランス、乱気流、地表レイヤーのサーモダイナミクスの構造、霧滴およびエアロゾルのマイクロフィジクス、エアロゾルの光学特性を測定します。さらにセンサーは、上空画像、エアロゾルおよび霧を構成する水の化学成分もリアルタイムでモニターします。測定結果はモデルによる予報の検証に利用され、モデルの能力の改善に役立てられます。MoESでは新モデルが2017年から2018年の冬季から稼動することを期待しています。

インド空港公社、インド熱帯気象研究所、国立中範囲気象予報センター、インド科学教育研究協会、インド気象庁もこのプロジェクトを支援しています。


2016年11月


最弱者を優先する国連早期警報システム

国連行動計画に示す気象および気候に関する早期警告システムの改善のメリットを最初に受けるのは、アフリカおよび太平洋諸島の発展途上国であるといわれています。

マリ、ブルキナファソ、コンゴ民主共和国、および太平洋諸島の発展途上の小国は、自国の早期警報システムおよび予報サービスの改善について、気候リスクおよび早期警報システム(CREWS)シニシアチブから当初1,200万米ドルの資金サポートを受ける予定です。

CREWSでは2017年7月までに3,000万ドル超を、2020年までに1億米ドルを投入することを目指しています。この国際パートナーシップは、脆弱な国のリスク情報および早期警報システムを強化し、異常気象にさらされる人々を守るために資金を投入していこうとしています。

CREWSは、フランスの主導のもとにオーストラリア、ドイツ、ルクセンブルク、オランダ、日本およびカナダが支援するという連携で、これをWMO、国連国際防災戦略事務局(UNISDR)、世界銀行および防災グローバル・ファシリティ(GFDRR)が実施に移します。

「グローバルな気温の上昇に伴い異常気象が増えています。気候変動の緩和のニーズに加え、気候変動への適応も強く求められます。早期警報システムは気候変動に適応するうえで非常に有力な方法です。CREWSのイニシアチブは、経済的損失を少なくし生命を救う具体的なアクションにつながります。」WMO(世界気象機関)のペッテリ・ターラス事務局長はそう語っています。


新しい気象衛星GOES-Rが軌道へ

2016年11月19日、NOAA(アメリカ海洋大気庁)初となる高度静止気象衛星、GOES-Rがフロリダのケープカナベラルから打ち上げられました。この衛星は米国気象観測ネットワークとNOAAの予報精度を高めるもので、より正確でタイムリーな予報、観測、警報を出せるようになります。

12月初旬にGOES-Rが地上22,300マイルの軌道上で静止すると、この衛星はGOES-16とよばれるようになります。搭載されている6つの計器を1年にわたり点検・検証してから、新しい衛星は実用に供されます。

「GOES-Rはこれまでで最も優れた地球観測プラットフォームの1つです。」とNOAAのキャサリン・サリバン長官は語っています。「GOES-Rの機器は、当庁の保有する他の衛星の5倍の処理速度と4倍の解像度でスキャンすることが可能です。新しい機器と高い新能力を備えたGOES-Rは、NOAAの生命に関わる予報・警報の発出力を強化し、米国を気象耐性を備えたさらに強い国にします。」

GOES-Rは30秒ごとに更新される高解像度の衛星画像を送信するため、暴風をさらに詳細に観察することができ、それが発達中なのか衰えていくのかの判断が可能となります。さらにGOES-Rでは降水予測の精度が高まり、よりタイムリーで正確な洪水警報を出すことができます。

GOES-Rは、静止軌道での雷マップ作成を初めて実用化したものなど、6つの新しい機器を搭載して周回しています。この新しい技術により、暴風がいつどこで激しくなるかを知るための重要指標である稲妻の観測が可能になります。予報官はこのマップを使い、最大の脅威である暴風を詳しく調べます。

改善されたGOES-R搭載の宇宙空間気象センサーは太陽をモニターし、決定的な情報を予報官に伝えますので、予報官は宇宙空間気象に関する注意や警報を発することができます。GOES-Rからのデータにより、地上・太陽・宇宙空間の気象に関して34種類の観測が新たにできるようになり、または改善されました。


ブリティッシュコロンビア州が州全域での早期警報システムの調査開始

カナダのブリティッシュコロンビア州(BC)では、BCの住民に対しインターネット、電話およびテレビを使い早期地震警報を伝える、州全域の地震のモニタリングおよび早期警報システムを構築しようとしています。またこのシステムでは、インフラストラクチャーが地震のときにどのような挙動をするかについての情報も、研究者に提供します。

現在同州では、既存の早期警報システムに関する情報を収集し、そのようなスキームの統合拡充法に関する考えを調査しています。現在の目標は、システムの実現可能性、実施のための最善の方法、それに要する費用の検討をすることです。

早期警報システムに関心を持つのは、今後50年以内にブリティッシュコロンビアで大きな被害をもたらす地震の生ずる確率が30%あると研究者が見積もっているからです。

州全域のモニタリングシステムは、地上と建物に備えられたモーションセンサーのネットワークと個別センサーをつなぎます。地震で最初に到達するものの被害をもたらさないp波を検知することで、人々が身を守るために欠かせない数秒のゆとりができます。

また警報を受けて交通機関や電気・ガス・水道などのインフラストラクチャーの停止をすることもできます。


航空機の悪天候回避支援のために開発されたリアルタイム気象分析ツール


航空産業に気象技術を提供しているAvtechは、航空機にリアルタイムの気象データを提供する新しいツールを発表しました。同社によると、Aventus Sigmaは航空会社がコストを削減しフライトの安全性を高め乱気流の影響を少なくするのに役立つものであるとのことです。

AvtechはAventus NowCastシステムの開発者で、この製品は航空機の航法コンピューターに詳しい風のデータを伝えるアルゴリズムを有しており、航空会社が燃料を削減することが可能となります。Aventus NowCastは現在、Southwest Airlines、Lufthansa CargoおよびEasyJetなどの有力航空会社で使用されています。

Aventus Sigmaの基礎にはAventus NowCastの技術の一部を用いているため、NowCastサービスにモジュールとして追加することができます。Sigmaは航空機が入手できるデータと各国の気象機関からのリアルタイムデータを統合します。Avtechによると、この新製品はパイロットが理想的な飛行経路および高度を選択するときの助けとなり、乱気流、着氷、激しい雷雨や雷雲など問題となる気象現象の回避が可能となります。

「天候は急に変わることがあり、世界中がつながる今の世の中で過去のデータに頼るのは次第に時代遅れになっています。当社では、フライトの安全性向上、コスト削減、コックピットでの負担低減が可能となるAventus Sigmaを、航空会社、パイロット、乗客の皆さまからきっとご評価いただけると考えています。またこのシステムは、航空機が乱気流や嵐に遭遇するリスクを大幅に減らします。」スウェーデンのAvtech社のボー・レデボーン会長はこう語っています。


イギリス気象庁 ベストサービスプロバイダー賞を受賞

イギリス気象庁航空チームは、オンラインによる気象予報と警報サービス「OpenRunway」により、2016年空港オペレーター協会(AOA)のベストサービスプロバイダー部門賞を獲得しました。

OpenRunwayは、空港および航空会社が1年をとおしていつでも、天候と密接に関連する判断を下せるように、最も正確な予想情報に基づいたオンライン気象予報を提供するパッケージです。気象条件による滑走路対策をいつ行うのかを助言するだけではなく、判断の難しい天候でいつまで空港を開いておけるかの助言もしています。これにより費用を抑え乗客、航空会社、空港の混乱を最小限にとどめることができます。

AOAの表彰は、イギリス気象庁が既存のサービスをよりよいものにし、より多くのものを提供するよう常に努力して、人々の求めに応えてきたことを評価したものです。

気象庁航空チームの責任者であるイアン・キャメロン氏は、「チームとして働きを認めていただきこの賞を受賞することを嬉しく感じています。これは、私たちがその持っている優れた技術力と科学的知見を、利用者に対する十分な理解と重ね合わせて、英国全土にあるさまざまな規模の空港の価値を高めていることを示す素晴らしい例となります。」と述べています。


2016年10月


NOAAのGOES-R衛星打ち上げ延期

大型ハリケーン「マシュー」によりインフラに被害が発生したため、米国海洋大気庁(NOAA)の静止気象衛星Rシリーズ(GOES-R)の初回人工衛星打ち上げに遅れが出ています。当初は11月4日に打ち上げが行われる予定でしたが、11月16日まで延期となりました。しかしNOAAでは、さらに日程調整が必要になる可能性があると声明を出しています。

NOAAでは、パートナーであるNASA、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス、米国空軍第45スペース・ウィングとの協働で、ハリケーン・マシュー通過後、GOES-R発射に必要なインフラと設備の点検を続けています。ハリケーンの来襲中、GOES-Rはフロリダ州タイタスビルのアストロテック・スペース・オペレーションズに安全に格納されていました。

静止軌道に達すると、GOES-RはGOES-16と呼ばれることになります。このシリーズにおいては、GOES-R、GOES-S、GOES-T、GOES-Uの4基の衛星打ち上げが予定されています。

GOES-Rは西半球の画像と大気測定値、総合的な電光データ、宇宙気象監視記録を連続的に発信し、大気、河川、海洋、気候、太陽、宇宙に関する情報を提供します。


米国都市コミュニティの気候変動対策構築を助ける新しいツール

NOAAは、米国農務省林野部およびハーバード大学とともに、国内の自治体が極端な天候・気候の変化による被害に対処するために、新しいツールを開発してきました。オバマ大統領の気候アクションプランの一環として、新しい「USクライメイト・レジリエンス・ツールキット」の「市街地環境」セクションは、都市や町が直面する多様なリスクに対処するよう設計されました。

米国には現在約3億2,500万人が生活しており、10人中ほぼ8人が都市や町またはその近郊に居住しています。こうした都市部を襲う熱波、豪雨、洪水、暴風雨といった天災は、しばしば人々の生命・財産・生活に長く影響する大打撃を与えます。コミュニティによっては、経済格差、環境の劣化、公共インフラの劣化などが原因で、異常気象による危険がさらに他と比べて大きくなることもあります。

米国農務省林野部およびハーバード大学大学院設計研究科の専門家たちとともにプロジェクトを率いたNancy Beller-Simms氏は、「ツールが都市・郊外のプランナーのニーズに的確に応えるよう、この分野の専門家たちやツールを利用するコミュニティと協働しました」と述べます。

都市部環境ツールは、信頼できるピアレビューを経た情報、現実の事例、科学的な意思決定援助ツール、プランニング・ガイド、研修コース、報告、アクションプラン、現地エキスパートへのリンクなどすべてを一般に公開できるようにするものです。


英国気象庁、翌年のヨーロッパ冬季気象を予報


英国気象庁の科学者たちは、ヨーロッパと北アメリカに冬の気象変動をもたらす北大西洋振動(NAO)相を最大1年前に予測するという、大きな技術進歩を公表しました。ヨーロッパと北アメリカの冬の気候は非常に変動が大きく、その主因が多様かつ無秩序なプロセスであるために、最近までは予測はほとんど不可能だといわれていました。

アイスランド付近の低気圧とアゾレス付近の高気圧の間で測定される大きな傾度であるNAOは、ヨーロッパの冬の気候の変動の主な原因であるとされます。冬季に気圧が低い場所と気圧が高い場所の間の気圧傾度が平均より大きくなると、冬季NAOは「プラス」とされ、北ヨーロッパは温暖で風雨が強い傾向を示します。反対に「マイナス」となると、天候はより安定し、乾燥した寒冷な冬となります。例えば非常に寒かった2009/2010年の冬には、英国および北欧では、晴れの日が多かったものの、数か月にわたって酷寒が続きました。

気象庁の研究責任者Nick Dunstone博士は「NAOの変動を理解し、予測できれば、交通、エネルギー、河川管理、保険産業など多くの分野に対する気候予測サービスを大きく向上させるなど、貴重な経済的メリットが実現できます」と述べました。

「2年前には、冬季NAOを最大1か月前から予測する技術を披露しました。最新の研究は、直近の冬に対する予測の技術を進展させたものですが、初めて、NAOの動きを1年前から予測するという、ささやかながらも価値のある技術を発表することができました。今後より長期的に冬季の気候を予測していくために、期待度の高い第一歩が踏み出せたと思います」

この発見に大きな役割を果たしたのが、処理能力が向上した気象庁のスーパーコンピューターでした。これにより研究チームは、気候モデルの解像度を上げ、1980年以来35年間にわたる天候予測の技術を振り返って査定することができました。


Plair社CEOが最優秀エンジニアに贈られる2016年度国際HMEI賞を受賞

Plair社は、空中浮遊粒子の連続的モニターとリアルタイムの識別を行う監視ステーションを開発しています。同社共同創設者でCEOを務めるDenis Kiselev博士はこのほど、水理気象機器産業協会(HMEI)がこの分野で秀でた業績を挙げた35歳未満の技術者に贈る最高賞を受賞しました。Kiselev博士はPlair社の粒子分析器用に革新的な技術を開発し、それにより多様な分野における大気質測定が大きく改善されました。

Kiselev博士は「この賞をいただくのは実に光栄です」と述べました。「会社に対する私たちの真剣な姿勢が、お客様と世界中の同業者から認められたということになります。この受賞によって、水理気象その他環境システム分野に向けた私たちの破壊的技術とイノベーティブな製品のインパクトが明らかになりました。これによって、ますます優れた人材が私たちのチームに加わってくれるでしょう」

授賞式は、2016年9月28日の世界気象機関(WMO)気象・環境測器及び観測法に関する技術会合(CIMO TECO)2016において行われました。この会合は、9月27~30日にスペインのマドリードで開催されたMeteorological Technology World Expoと同時に開かれたものです。

都市コミュニティの気候変動対策構築を助ける新しいツール


赤道近くでDTU衛星が遭遇する謎のブラックアウトは宇宙の荒天が原因

DTU Spaceが国際科学協力チームをリードする中で、科学者たちは、欧州SWARM衛星のGPSナビゲーションシステムに定期的に起きるブラックアウトに困惑してきました。ブラックアウトは、特に衛星がアフリカと南アメリカの間の赤道を通過するときに発生しますが、このほど、この信号の途絶は宇宙の荒天によるものだと結論づけられました。

人工衛星の奇妙なブラックアウトを解明したのは、GPSのブラックアウトとイオン圏の「雷を伴う嵐」との直接的な関連を突き止めたSwarmミッションに携わる科学者たちでした。イオン圏における雷を伴う嵐は、地上300~600kmのこの辺りで頻繁に発生します。

「こうしたイオン圏の雷嵐はよく知られていますが、今回やっとこの嵐とGPS途絶の直接的な関連を明らかにすることができました。これが判明したのは、Swarm衛星が宇宙船1機についてこれが同時に発生するのを高解像度で観測したからです」と述べるのは、ドイツのポツダムにあるGeoForschungsZentrum (GFZ)でSwarmプロジェクトに携わるClaudia Stolle教授です。「この嵐は日没と真夜中の間の1時間か2時間に起きることが多く、衛星からのGPS信号が数分間途絶える原因となります」

Swarmは、欧州宇宙機関(ESA)が地球の磁界を調査研究する目的で打ち上げた同一の衛星3基で構成されます。これらの衛星は2013年に打ち上げられました。そのうちAlphaとCharlieの2基は、地上約450km付近を縦に並んで航行し、次第に高度を下げています。第3の衛星Bravoは、地上500kmの軌道上にあり、その軌道面は他の2基からわずかにずれています。


2016年9月


NOAAが初の民間気象データ契約を締結

米国海洋大気庁(NOAA)は、2015年に連邦議会で作成された予算300万米ドルの「Commercial Weather Data Pilot (CWDP)」(民間気象データパイロット)プログラムの一部として、衛星データ契約を初めて民間業界と締結しました。

このパイロットプログラムの最初の契約2件を獲得したのは、衛星ベースの海洋および気象追跡データプロバイダーであるSpire Globalと、民間環境データ企業GeoOpticsです。両社は、民間データをNOAAの数値気象モデルに統合することが可能かどうかを見極めるために、グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)電波掩蔽データをNOAAに評価用データとして提供します。

Commercial Weather Data Pilotプログラムでは、NOAAは少なくとも1件のパイロットプロジェクトにおいて、公開入札プロセスを介して民間気象データの購入、評価および調整を行うことが義務付けられていました。Spire GlobalおよびGeoOpticsの両社は、自社のデータがNOAAの予報に提供できる潜在的な価値を実証するために、2017年4月30日までにNOAAにデータを提供することになっています。

データは2017年中に評価され、2018年初頭に最終レポートが発行される予定です。契約金額は、Spire社が37万米ドル、GeoOptics社が69万5,000米ドルとなっています。

このパイロットプロジェクトは、民間データの正確性、信頼性および検証可能性を見極めるための一助となります。このような契約が成功した場合、民間企業が奨励金によって気象衛星を打ち上げ、そこから取得したデータを政府に販売するという、新しい時代が幕を開けることとなるかもしれません。


英国気象庁がOpenRunway製品をアップグレード

英国気象庁は、空港および航空会社が最も正確な気象情報を使用し、できるだけ安全かつ効果的に操作することができるよう、OpenRunway製品の拡張アップグレード版の使用を開始しました。新機能には、モバイルおよびタブレットフレンドリーインターフェイス、改善されたマッピングおよび気象レイヤー情報、24時間気象情報などが含まれています。

OpenRunwayは気象庁のオンライン気象予報パッケージです。これは、空港および航空会社のオペレーターが気象に影響される意思決定を自信を持って行うことを可能にする製品で、スケジュールどおりの運行と旅客の安全の確保を支援します。

OpenRunwayは、ユーザー設定のしきい値内に収まらない気象条件による滑走路整備の必要性を報知するだけでなく、悪天候下での滑走路の使用可能性も示唆して、コストの節約と旅客、航空会社および空港への混乱を最小限に抑える手助けをします。OpenRunwayは、現在および未来の空港の気象条件を知る必要のある人々に対し、最大10日先までの警告を発することができます。

機能が拡張された新バージョンは、明確な24時間概況、TAFおよびMETARへのアクセス、カスタマイズ可能な赤黄緑(RAG)のしきい値など、顧客に有益であると証明された前世代製品とサービスのコア部分を継承しながら、進化する新しい市場の要求に応えるよう改善されています。

気象庁の航空部門理事長を務めるイアン・キャメロン氏は、「OpenRunway製品は、天候に起因するリスクと混乱の可能性を緩和するための事前計画を支援する、航空会社および空港にとって不可欠のツールであることが実証されました。当庁は、常に顧客と緊密に作業を行って製品に対するフィードバックに耳を傾けています。これにより、航空業界の進化するニーズに合わせて製品をさらに拡張することができ、そのニーズに完璧に応えるサービスを提供できるようになります」と述べています。


ECMWFが2025年までに予報可能性の限界をさらに押し広げることを確約


欧州中期気象予報センター(ECMWF)は、今後10年間でハイインパクトな気象の確率的予測技能を3日から6日間の範囲で拡大することを確約すると発表しました。

ECMWFは、2025年までに、2016年1月にヨーロッパ北西部を襲った暴風など、ハイインパクトな気象現象を平均10日間、最高2週間まで先立って予測できる状態にすることを目指します。

同様に、2015年7月から8月にかけてヨーロッパを襲った熱波など、大規模パターンの事象を発生に先立って平均3週間、場合によっては4週間前に予報することが可能になります。

このような進歩は研究の限界を押し広げ、地球の流動的領域を支配する物理的過程の予報と表現の初期状態に対するECMWFの描写を改善するために、コンピューターで計算することによって実現されます。

この戦略の成功のカギを握るのは、国際的な研究とコンピューティングにおける持続的な協調です。

ECMWFは新しい連動したデータ同化システムでの作業を継続し、すべての時間スケールにおいて予報を初期化するために、一貫性のある地球システム状態が生成されるようにします。ECMWFの新しい戦略目標には、世界的な「アンサンブル」予報システムの水平解像度を現行解像度の3倍以上に相当する5kmに増大すること、大気、海洋、海氷、陸地、エアロゾルおよびオゾン間の複雑な相互作用をよりよく考慮できるよう、改良された高解像度の地球システムモデルを開発すること、将来のコンピューティング能力とビッグデータ問題に対応するため、数値天気予報(NWP)プロセスのコード化に向けて拡張性のあるアプローチを実行することなどが含まれます。

ECMWFのフローレンス・ラビエ事務局長は、「地球の天候に対して命を脅かす危険のある気候変動の可能性がますます高まっている現在、当センターは急激に進化しているデータの可用性とテクノロジーを活用して、予報の精度と範囲をさらに深く、迅速にしていきます」と述べています。


日本政府がパキスタンの気象レーダーの交換を支援

日本政府は、パキスタン気象局(PMD)がイスラマバードとカラチの両都市に、それぞれ25億ルピー(2400万米ドル)および16億ルピー(1530万米ドル)の最新の気象レーダーテクノロジーを設置するための支援を行うと発表しました。設置作業は既に開始しています。

PMDは、定期的に鉄砲水の影響を受けるマルダン市近くのカルパニヌラー地域に新しいレーダー機器も設置しており、これらの新しい機器を2017年初頭から使用したいと考えています。

PMDは、洪水の早期警報システムをサポートするために、パキスタン全土に既に7基の新しいレーダーを設置しました。これらのレーダーは稼動していますが旧式のテクノロジーに基づいているため、パキスタン政府は懸念を示しており、さらに近代的な機器が必要であると述べています。それゆえ、日本政府はパキスタンの新しいレーダーの設置と既存レーダーの近代化を支援します。近代化プログラムには、パキスタン全土での18基の新しいレーダーの設置が含まれています。


ネパールのDoHMが気象予報システムをアップグレード

ネパールの水門地質および気象局は、カトマンズのキルティプルにあるトリブバン大学で新しいラジオゾンデステーションを開発する計画があることを発表しました。現在の短期気象予報をアップグレードして気象予測の信頼性を上げることが目的です。水門地質および気象局によると、新しいラジオゾンデステーションは2017年の4月までに稼動を開始し、高層からの気象観測データを取得するために水素発生器およびラジオゾンデ気球も含まれています。

気象局は、トリブバン大学大気研究センターの敷地内で開発される新しいステーションの設定を決定するに当たり、大学と緊密に作業を進めてきました。気象局は、毎日朝夕の2回にわたって気球を打ち上げる予定です。

ステーションが稼動すれば、ネパールは気象予報をより正確にするためのデータにアクセスできるようになります。現在、ネパールは24時間の短期予報システムを使用しており、その精度は75%に限られています。


2016年8月


米国空軍が次の宇宙監視衛星GSSAPを打ち上げ

米国空軍は2016年8月19日、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス・デルタIVロケットを使用して、Orbital ATK製作によるGSSAP(静止軌道宇宙状況認識計画)衛星3号と4号を打ち上げました。AFSPC-6と呼ばれるこのミッションにより、宇宙状況認識をさらに推進する目的で、2機のGSSAP衛星が軌道に乗せられました。


すでに軌道に乗った2機のGSSAP衛星は、ミッションの要件を全面的に果たしつつあります。これらGSSAP衛星は対地同期赤道上軌道(GEO)で、より優れた宇宙状況認識能力を提供します。これにより、宇宙統合機能構成部隊(JFCC-Space)が提供する宇宙飛行の安全性が向上するとともに、変化の多い静止赤道軌道ベルト上の状況把握がより強化されることになります。


宇宙ミサイルシステムセンター司令官と空軍プログラム宇宙担当エグゼクティブオフィサーを兼任するサミュエル・グリーブズ中将は、「最初のGSSAP衛星2機も非常に高い性能を示しました」と述べます。「今回の新しい2機はさらに能力を強化し、静止軌道で起きる事象をより包括的に、高い精度で理解することを可能にしてくれます。


これは宇宙状況認識パズルを解くカギとなるものです」 空軍宇宙軍団によって運営されるGSSAPシステムは、年中無休で継続的に高精度のデータを提供します。これらの衛星は、宇宙監視ネットワーク専用センサーとして、米国統合戦略軍の宇宙監視行動を支援するGSSAP装備に加わることになります。


GSSAPはまた、SSAデータ収集によっても宇宙統合機能構成部隊を支援し、軌道上の人工物体に対するより正確な追跡と評価を提供します。


米国全土の洪水予測を改善するスーパーコンピューター

米国海洋大気圏局(NOAA)は、米国全土の水路における洪水予測を向上させるためにスーパーコンピューター使用を開始すると発表しました。このニュースは、ルイジアナ州が豪雨による洪水に見舞われ、死者10人、避難者2万人を出した後に公表されたものです。

NOAAの予報では今後新しいスーパーコンピューター・ツールを活用し、人命や家屋に被害を及ぼしかねない洪水を引き起こす豪雨に関する情報を取得します。そのデータを使えば、NOAAは街路ごとに洪水情報を出すことができるようになり、避難が必要な人々により早く警告を発することができます。

「これは、河川・海洋の気象予測のための高性能コンピューター活用に向けた、NOAAの第一歩です。現在は手探り状態の様々な分野に、情報を提供してくれるようになるでしょう。画期的な前進といえます」とNOAAの河川予測部長トーマス・グラジアーノ氏はブルームバーグ通信社に語りました。

NOAAはその声明の中で、新しいコンピューターモデルは米国の地質調査ポイント8,000ヵ所以上からデータを集め、隣接する48州内の270万ヵ所でシミュレーションを行って、1時間毎の河川予測を提供することができると述べています。これまでのコンピューターモデルでは、数時間毎に4,000ヵ所の情報を利用できるにすぎませんでした。


BBC気象予報が英国気象庁からMeteoGroupへ


英国放送協会(BBC)は規定に従った調達プロセスを通し、2017年春からの気象予報サービス提供元としてMeteoGroupと契約しました。BBCの気象予報サービスを94年にわたって提供してきた英国気象庁が民間の気象会社にその地位を明け渡すことになります。

MeteoGroupは、TV、ラジオ、ウェブサイト、携帯端末を含むBBCの全プラットフォームで、高品質の予報と最新鋭のグラフィックソリューションを用いて、世界規模の気象予報を提供します。MeteoGroupは、英国に本社を置く大手民間気象事業者です。世界16ヵ国に事業所を擁し、450名を雇用しています。1986年創設の同社は、30年にわたり、世界中のメディアおよび気象との関連が深い市場に、気象ソリューションを提供してきました。

同社のリチャード・サドラー会長は次のように述べています。「世界をリードする放送局のパートナーとしてMeteoGroupが選ばれ、名誉に感じています。BBCは視聴者に最善の気象予報サービスを提供しようと真剣になっており、気象事業者の選考プロセスは厳しいものでした。MeteoGroupがそこで、予報とビジュアルの品質を含め、厳格な基準に基づく選考で、落札に成功したことをうれしく思っています。」


CGSがマイクロ波撮影装置を提供

イタリアの宇宙システム・プロバイダーCGSは、エアバス・ディフェンス・アンド・スペース社との協力で、MetOp第二世代(SG)気象衛星用のマイクロ波撮影装置開発契約を1億8,700万ドルで締結したと発表しました。

MetOp-SGは、欧州宇宙機関(ESA)とEUMetSatの共同開発による6機の気象衛星で構成され、2021年から運用が始まる予定です。

このマイクロ波撮影装置はサテライトBシリーズに搭載する高度な機器として、気象・気候モニタリング用の高品質データを用い、ヨーロッパ各国に気象サービスを提供します。CGSはマイクロ波撮影装置の設計と開発を担当します。

ロベルト・アチェティCGS代表取締役によれば、「これらの衛星に使われる重要な装置に責任を負うことが決まり、先進的な宇宙システムのエキスパートとしてのCGSの役割を改めて確信した」ということです。「MetOp第二世代プロジェクトの成功に貢献できるのは、大変うれしいことです。放射測定精度が非常に高いマイクロ波撮影装置による科学情報は、気象予報に大きな進歩をもたらし、気候変動に対する理解を深めることになるでしょう。」


早期警告システム用の新センサー・ネットワーク

インテリジェント・ワイヤレス・センサー・ネットワーク(WSN)ソリューションのプロバイダーSmarty Planetが、Meteorological Technology World Expo 2016において、自然災害に対する早期警報システム用の革新的なセンサー・ネットワークを紹介します。

このソリューションは、洪水・雪崩・土砂崩れ・水質汚染などの予測に貢献するよう開発されました。Smarty Planet は世界各地におけるテクノロジーの導入を目指して、各国に販売代理店やビジネス・パートナーを求めています。

同社のソリューションは、クラウドソフトウェア、ハードウェア、自律型グローバルネットワーク接続(衛星、GSM、無線経由)の独創的な組み合わせにより、総合的な自然災害管理サービスを提供するものです。これらは、環境パラメータの遠隔モニタリング用に設計されており、過酷な環境でも正常に作動します。同社によれば、設置・使用法はともシンプルで、太陽エネルギーを利用して電力消費を抑えながら、信頼性のあるコスト効果の高いパフォーマンスを提供するということです。

同社のソリューション例のひとつに、Smarty Riverソリューションがあります。これは、河川・貯水池・降雨・降雪に向けた警報用データをリアルタイムで記録、表示、共有、管理することを可能にし、意思決定を支援するシステムです。このソリューションを使用すれば、自然災害が迫る状況で、早期に危険を検知し、洪水のおそれのある地域の人々に警告を発することができます。


2016年7月


地球観測衛星センチネル3号(Sentinel-3A)の定常運用秒読み開始

欧州の地球観測衛星センチネル3号が7月中旬に定常運用に向けて欧州気象衛星開発機構(Eumetsat)に引き渡されたことにより、地球の健康状態の全体像をより正確に把握するという目標がまた一歩実現に近づきました。今年2月16日に打ち上げられた欧州の環境観測衛星センチネル3号には、関連機器の微調整のために5ヵ月間にわたって一連の軌道上試験が実施されました。センチネル3号は今後規則的に地球の表面をマッピングすることになります。


この観測衛星は、地上と海洋の両方を含む地球表面のマッピング、表面温度と植生の変化の測定、都市高温帯の観測による人口のマッピング、山火事の追跡などを任務としています。


計画段階から定常運用に向けての軌道上への打ち上げに至るまでセンチネル3号プロジェクトを主導してきたESAのBruno Berruti氏は、「プロジェクトの最終段階として、センチネル3号の引き渡しは、衛星と関連機器すべてが万全な状態で作動し、定期的なデータを提供することを確実にするために厳格な試験を行った5ヵ月という期間の終結を示します」と述べました。


この衛星ミッションは、Eumetsat、欧州宇宙機関(ESA)、欧州連合の共同プロジェクトです。ESAとEumetsatの両機関が衛星のセンサへのアクセスを有していますが、ESAは地上のデータに焦点を絞り、Eumetsatは海洋データに注目します。衛星の保全はESAが監視します。センチネル3号が収集したデータは、この衛星が常時正確なデータを提供することを確実にするため、厳密に試験されています。


Eumetsatのセンチネル3号プロジェクトマネージャーのHilary Wilson氏は、「5ヵ月におよぶ集中的な試験期間を終えた今、ESAからセンチネル3号の定常運用を引き継ぎ、世界中のユーザーに重要なデータを今後10年以上にわたってスムーズに提供できるようになることを楽しみにしています」と述べました。​


気象予測正確度84%を誇るモバイルアプリのローンチ

サハラ以南のアフリカ6ヵ国では、農業従事者が種まき、施肥、穀物の収穫に最適な時期をより正確に予測するのにモバイルアプリが大きく役立っています。

スウェーデンを拠点とするIgnitia社が開発したこのモバイルアプリは、コートジボワールやガーナ、マリ、ニジェール、ナイジェリア、セネガルで穀物生産高を改善し、食糧生産を最適化するために活用されています。このアプリは、GPSに特化した予測を生成する気象予測モデルを使用しています。Ignitia社によると、このアプリは84%の正確度で気象予測を提供することができます。

このアプリは、6月に米国で開催された米国国際開発庁(USAID)とパートナー企業による第1回農業イノベーション投資サミットで2位に輝き、賞金5,000米ドルを獲得しました。

Ignitia社は、米国、スウェーデン、南アフリカおよびオランダ政府が資金提供しているSecuring Water for Food(食料のための水資源確保)から得た250万米ドルの助成金を使って西アフリカ諸国へ事業を拡大する予定です。


洪水予測ツールで米国での大規模な洪水の影響を軽減


米国内のいつどこで大規模な洪水が発生するかを予測する新しいツールが、テキサス大学の教授によって開発されました。このNational Water Modelツールは、天候、河川および地理データを使って予測を提供します。

このツールの生みの親であるDavid Maidment教授は、学界、米国立気象観測所、米政府、産業パートナー間の共同努力であるNational Flood Interoperability Experiment(全米洪水相互運用性実験)の一環としてこのツールを発案しました。

このツールは、テキサス州オースティンにあるテキサス先端計算センター(TACC)の強力なスーパーコンピューターを利用して全国的なデータを収集し、処理します。このスーパーコンピューターは、米国中のすべての河川での水流を10分で計算することができます。


中国が2025年までに14基の気象衛星打ち上げへ

中国当局は、同国が今後10年の期間内に14基の気象衛星打ち上げを予定していることを表明しました。

中国は、2025年までに「風雲2号」1基、「風雲3号」4基、「風雲4号」3基と多様な気象観測を目的とした他の6基の衛星の打ち上げを計画しているとのことです。

「風雲」衛星は、中国が開発したリモートセンシング気象衛星です。中国は1988年以来すでに14基の「風雲」衛星を打ち上げており、そのうち7基は世界気象機関のネットワークの一部として現在でも軌道上にあります。


インドのコーチにハイテク気象予測ドップラーレーダー設置

インド気象局(IMD)は、中国製のSバンドレーダーを使ったドップラーレーダーを3ヵ月以内にインド南西部の都市コーチに設置することを発表しました。IMD局長のRajeevan博士は、インド宇宙研究機関(ISRO)がコーチの南部にあるティルヴァナンタプラムに設置したCバンドレーダーがすでに機能していることを明らかにしました。

新しいレーダーからのシグナルは、アラビア海で発生し、インド・ケーララ州の西岸を襲う可能性の高いサイクロンや豪雨、洪水などの気象事象を予測する一助となるでしょう。このレーダーは、200km四方での気象を予測します。

IMDはまた、1年以内にインド南西部にあるカルナータカ州のマンガロールにもドップラーレーダーを設置することを決定しています。これにより、ケララ地方北部での気象予測が容易になるでしょう。


2016年6月


3D印刷で作成した気象ステーションを科学者たちがザンビアに設置

科学者たちは、ザンビアで低コスト気象ステーションの第一弾インストールに成功しました。このシステムは、開発途上国の農民その他の住人が非常に必要としている情報を提供するように設計されたものです。ステーションは大部分が3D印刷で作られたパーツで構成されており、消耗しても現場で簡単に取り替えられるようになっています。これらはアメリカ大気研究センター(NCAR)およびその管理組織である大気研究大学協会(UCAR)の気象専門家によって作成されました。


ザンビアで新規にインストールされた最初の5基は、気温、降雨量、風および他の気象パラメーターに関する情報を伝送し始めています。これらの測定値およびそれを基にした予測により、現地で自分たちの食べ物を育てる農民たちに作物の植え付けや肥料やりの時期を決定するための気象情報を提供することが可能になります。また、洪水や他の災害の可能性についてもコミュニティに警告を発することができます。


「これは、農民たちにこれまで受け取ることがなかった気象情報を提供する大きな機会です。」とプロジェクトリーダーの1人であるNCARの科学者、ポール・キュセラ氏は述べています。「家族を養うことができるという点において、文字通り大きな変化がもたらされます。」科学者たちは、今後、他の開発途上国での低コスト気象ステーションの必要性について検討していく予定です。このプロジェクトは、米国国際開発庁の海外災害援助室およびアメリカ国立気象局によって資金提供されています。


世界気象機関(WMO)がアジア・オセアニア気象衛星における協力サポートを誓約

オーストラリア、中国、インド、インドネシア、日本、韓国、ロシア連邦およびWMOの代表者は、アジア・オセアニア気象衛星利用者会議(AOMSUC)の開催を継続する旨の合意書に署名しました。この合意書の目的は、持続可能な社会経済の発展に向けて気象衛星の使用を最大化することです。
WMOの事務局長ペッテリ・ターラス氏は合意を称賛するとともに、気象衛星が台風や海面レベルの上昇、その他の現象の監視に貴重な役割を果たすことに言及しました。また、WMOの常任委員を送りだしている全7ヵ国に対して、WMOの惜しみないサポートも誓約しました。

参加国および広範な気象コミュニティは、よりよい天候、気候および災害緩和サービスに向けて気象衛星のデータや成果物の使用を増進するため、アジア・オセアニア気象衛星利用者会議を通して毎年、会合を開いてきました。アジア・オセアニア地域は、過酷な天候や火山活動などの自然災害の影響を受けやすい地域です。

新しい合意書では、この会議を継続していくことと対象地域のすべての国に参加を呼びかけることが確認されています。これらの年次イベントは、アジア・オセアニアでの衛星運営者と使用者間の協力を促進し、既存の技能と基盤に焦点を当て、それを基盤にして、コスト効率が高い協調的な方法で衛星データを活用する当地域の能力向上を目指しています。また、開発途上国および後発開発途上国も含めたトレーニングや効果的なデータ配布等の関連アクティビティの調整も支援します。


インドのモンスーン季を研究するために科学者らが水中ロボットを活用


英国とインドの科学者たちは、インドのモンスーン季をさらに正確に予測するため、インド洋のベンガル湾に水中ロボットを投入することにしました。

英国のイースト・アングリア大学およびインドからの科学者たちは、7基の魚雷型の水中ロボットを湾に放ち、水温や塩分濃度、海流などを測定する計画です。ロボットにはインテリジェントコンピューターが搭載されており、1ヶ月をかけて湾の南側の部分を移動します。ロボットは全長400kmの水域でインドの研究船から放たれます。

この800万ポンド(1200万米ドル)のプロジェクトは、インドの地球科学省、英国の自然環境研究委員会、英国ニュートン・ファンドおよびイギリス気象庁によってサポートされており、海洋の状態がモンスーン季の降雨活動に及ぼす影響をより明確に理解することを目的としています。

このプロジェクトと並行して、英国のレディング大学とインド政府からの科学者たちは科学的な機器を装備した飛行機でベンガル湾の上空を飛行し、大気圧の記録も行います。これら2つのプロジェクトの目的はモンスーン季の降雨状態をより正確に予測することであり、これはインドの農業従事者にとって特に重要な情報です。


インド西部の干ばつ状態の解決に向けたインドと中国の対話

中国は、干ばつに見舞われているインド西部のマハラシュトラ州を降雨を誘発できる人工降雨技術を使用して支援するため、インド気象庁との対話を開始しました。対話内容には、中国の専門家によるマハラシュトラの気象担当者へのトレーニングについても盛り込まれました。

中華日報によると、北京、上海および安徽省からの科学者たちは、マハラシュトラ地方への訪問中に対話を開始しました。この地方は過去2年間に渡って厳しい干ばつに見舞われています。中国は、1958年に人工降雨技術の使用を開始しました。話し合いがうまく行けば、中国の専門家はその使用法についてインドの担当者にトレーニングを行う予定です。

このプロジェクトは、2017年の夏にマハラシュトラのマハスワダ地方に雨を誘発することを目的としています。


パキスタン気象局がモダンな気象レーダーを購入

パキスタン気象局(PMD)の検討会議中、パキスタン政府は修理がますます困難になりつつある旧式のレーダーに代えて、新しい高品質の気象レーダーを購入することに同意しました。政府はまた、PMDがさらに包括的な気象レポートをパキスタンの地方当局と共有する必要があることにも言及しました。

政府は、パキスタン気象局に新しいレーダー購入に関する費用全般を詳細に記載したレポートを提出するよう要請しました。現在、気象局の主要タスクはモンスーンの予測を提供することですが、今後は連邦洪水委員会および国家防災局と緊密に作業を行い、すべての気象状況についてリアルタイムでのコミュニケーションを図るようにしていきます。この情報はまた、気象リスクを緩和するためにマスコミで広く周知していくことにもなるでしょう。

検討会議の参加者は、政府が、機器や人員の提供や、独立運営など、パキスタン気象局を強化するために必要なリソースをすべて提供する強い意志があることも知らされました。


May 2016


米国海洋大気庁(NOAA)が世界気象の4Dスーパーコンピューターモデルを発表

NOAAのパワフルな新しいスーパーコンピューターは、NOAAの天気予報の主要モデルであるグローバル・フォーキャスト・システム(GFS)にさらなるアップグレードを施す道を拓きました。このアップグレードでは、4Dアンサンブルを用いたハイブリッドデータ同化システムへの移行が実施されます。このシステムは、3次元の空間格子上での気象システムの発展に時間を第4の次元として加えて観測します。このアプローチは、モデルの初期値を作成するために使用されている地球観測をより有効に活用します。これにより、発展する気象状況のより正確でよりタイムリーな画像を得ることができます。


NOAA国立気象局所長Louis Uccellini氏は、「よりパワフルなスーパーコンピューターや高度なモデリング能力とより良い地球観測システムへの現在の投資で、天気予報プロセスの精度を向上させ、異常気象や水害、気候イベントに対する米国のレジリエンスを強化しています」と述べました。


年初に導入されたよりパワフルなスーパーコンピューターによるGFSのアップグレードは、今年中に展開される数々のモデル改善のうちの最新プログラムです。「米国では、気象、気候および水に関する情報とその正確さに対するニーズが日増しに高まっており、我々は現在と将来の需要を満たすために能力を向上させています」とUccellini氏は付け加えました。


ユーティリティ事業向け予測テクノロジーを改善するための新しい産業パートナーシップが発足

エネルギー管理の世界的なスペシャリストSchneider Electric社は、コネチカット大学(UConn)とEversource Energy社と提携し、それぞれの暴風雨発生時の停電予測テクノロジーを組み合わせてより正確で綿密な単一モデルを築き上げるための排他的な長期パートナーシップを発足させたことを発表しました。
UConnの他に類を見ない分析モデルは、Schneider社のWeatherSentry Online(WSO)プラットフォームに統合され、ユーティリティ事業が予測される暴風雨のインフラに対する影響をより良く把握し、復旧のための時間、コスト、顧客への影響を最小限に抑えるためのより賢明な決断を下すことを可能にします。

Schneider Electric社の副社長Jon Reifschneider氏は、画期的なテクノロジーを対象としたこのコラボレーションを比類なきものと表現しました。「このプロジェクトにより、当社の包括的な気象決断サポートプラットフォームを進化させて商品化することも可能になり、ユーティリティ事業が業務を最適化して顧客により良いサービスを行うための革新的なソリューションを提供するという当社のコミットメントを果たせるようになるでしょう」と同氏は述べました。


不確かな測定が研究者の混乱を招く


民間機関の米国雪氷データセンター(National Snow & Ice Data Center)は、米国空軍の主要気象衛星2基のうちの1基が1ヵ月以上前から不正確な海氷測定データを提供していると発表しました。

NASA、NOAAおよび全米科学財団が出資しているコロラドのボルダー研究所は、10年前に打ち上げられた米空軍の防衛気象衛星計画17(DMSP-17)衛星に搭載された受動型マイクロ波センサが今年4月上旬に「誤った」データを送信するようになって以来、海氷の北極圏における変化インデックスを更新していません。

米空軍は、DMSP-17のセンサを監視中とSpaceNewsで公表しましたが、どのセンサがモニタリングの対象となっているのかは明らかにされませんでした。米国雪氷データセンターは、海氷データの日次更新を一時的に停止したと発表し、問題となっているセンサが特殊センサ・マイクロ波応用イメージャ観測器(SSMIS)であることを特定しました。

コロラドスプリングスのシュリーバー空軍基地にある第50宇宙航空団のJennifer Thibault報道官は、海軍や他のユーザー向けの海氷、水蒸気、風速モデルを生成するためには空軍のDMSP-18衛星を含む他の情報ソースを利用することができると述べました。


e2vが新しい気象衛星のためのCMOSデバイス開発契約を獲得


英国を拠点とする画像センサメーカーのe2v社は、エアバス・ディフェンス・アンド・スペース(Airbus DS)社との大規模な契約を勝ち取り、欧州宇宙機関の3基の気象運用第2世代気象衛星(MetOp)に統合される高度なMETimageラジオメーター向けに特注された相補性金属酸化膜半導体(CMOS)画像センサを設計、開発および提供することになりました。

METimage装備の第一の目的は、地球の大気圏で新しい環境測定データを収集することを可能にする、より広いスペクトル領域での画像を提供することです。雲の形成や海面水温、風、大気質、気温に関する重要情報は、科学者が気象および気候の予測の正確性を向上させ、地球上の生命を保護することを可能にするでしょう。

METimageは、飛行方向対して直角で大規模な地球のイメージストリップを取得することができ、500mの地上分解能を有しています。画質を内部較正で達成し、データ精度は、装置の可視近赤外(VISNIR)焦点面に使用されている、e2vの極めて革新的な表面入射型4TピクセルCMOSリニアデバイスと、読み出し電子機器で確保します。このアプリケーションは、特定の波長で画像の正確な明度を検出するために、高い信号対雑音比を必要とします。地球の湾曲に沿って一定の間隔で画像を撮影するには、大型の画素設計が必要となります。

これらの気象衛星はそれぞれ2021年、2028年、2035年に打ち上げが予定されており、欧州気象衛星開発機構(EUMETSAT)によって運用されます。


Vaisala社が次世代の気象レーダーソフトウェアを発表

環境および産業測定システムのプロバイダーであるVaisala社は、新しい気象レーダーソフトウェアの詳細を公表しました。Vaisala IRIS Focusは、プロの気象学者向けに開発された、より正確な降水量推定と区分を収集するソフトウェアです。このソフトウェアはまた、ユーザーが早期に極端気象の兆候を捉えることを可能にします。

IRIS Focusは、同じ画面に最大4つのレーダー情報を表示することができ、4つのパネルすべてを時間と位置で同期化し、パネルをアニメーション化してより多くのデータを見やすくします。この新しいソフトウェアには改善されたグラフィック表示と処理能力も統合されており、ユーザーはデータをより明確に見ることができます。IRIS Focusはインターネットでアクセスすることができるため、ユーザーは組織内のどの部署に所属していてもソフトウェアを見ることができます。

IRIS Focusの開発段階で、Vaisala社は日々の予測活動においてソフトウェアがどのように使用されているのかを理解するため顧客と密接に協働しました。同社は、新しい気象レーダーソフトウェアの機能効率化のために顧客からのフィードバックを活用しました。IRIS Focusは明快なインターフェイスとインタラクティブなユーザーチュートリアルを備えた使いやすいソフトウェアであるため、ユーザーの訓練時間の短縮を可能にします。


デジタル土壌水分測定デバイスのローンチ

環境科学用計器開発を専門とするDelta-T Devices社は、アナログ式であったPR2 Profile Probe土壌水分測定デバイスのデジタル版をローンチしました。PR2 SDI-12と名付けられたこのデバイスは、アナログ版(生産は継続して行われる予定)と同じ長所を共有していますが、SDI-12互換性が加わり、新型および既存のSDI-12システムへの統合が可能です。アナログ版と同様に、デジタル版も土壌水分プロファイル測定長40cmまたは100cmの2タイプが用意されています。

広く使用されているSDI-12インターフェイスを採用することにより、PR2 SDI-12はさらに幅広いデータロガーやセンサ、装置への統合が可能です。SDI-12は、環境監視・制御機器のメーカーの多くが採用している定評ある通信基準です。(様々なメーカー製の)数多くのセンサを簡素なケーブルネットワークで接続することが可能であるため、大型のセンサ設備を配線するというコストと手間を削減することができるという点で、SDI-12はユーザーから高く評価されています。

PR2 SDI-12の電子機器は電力効率を改善するように設計されており、遠隔地などのオフグリッドアプリケーションで非常に有用です。


2016年4月


NASAのソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリーが中規模レベルの太陽フレアの画像を撮影

NASAのソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー(SDO)は、2016年4月17日に太陽が中規模レベルの太陽フレアを放出している画像を撮影しました。この現象により、中程度の電波障害が発生しました。SDOは、小規模の空間と時間における太陽圏を研究して地球と地球系への太陽の影響を理解するために、定常的に太陽を観察しています。

太陽フレアは放射線の強力な爆発です。フレアからの有害な放射線が、地球の大気圏を通過して地上にいる人間に物理的に影響を与えることはありません。ただし、放射線が非常に強力な場合には、GPSや通信信号が伝わる大気の層に障害を与えることがあります。

アメリカ海洋大気庁(NOAA)の宇宙天気予報センターは、フレアのピーク中に「中程度の通信障害が観測された」と述べています。このような通信障害はフレアの放出中にのみ発生する現象のため、それ以降は治まっています。NOAAの宇宙天気予報センターは、宇宙天気予報、観察、警告およびアラートにおける米国政府の正式な情報源です。

このフレアはM6.7クラスのフレアと分類されました。Mクラスのフレアは、最も強力なXクラスのフレアの1/10のサイズになります。強度についての詳細情報は、数字によって示されます。例えば、M2はM1の2倍の強度、M3は3倍の強度となります。

フレアは、活動領域と呼ばれる太陽の複雑な磁場活動領域(今回は活動領域2529)で発生し、過去数日に渡って大型の黒点(太陽黒点)が顕著になっていました。そのほとんどの間は、黒点は望遠鏡で拡大せずとも地上から見えるほど大きく、現在ではその中に地球5つ分が収まるほどの大きさにまでなっています。科学者たちは、太陽フレアが時折放出する原因が何であるのかをより良く理解するため、このような太陽黒点を研究しています。


NOAAによる民間の気象データを使用するパイロットプロジェクトの推進

NOAAは、民間の気象データを購入して大気庁の数値気象モデルへの統合可能性を評価するパイロットプロジェクト実施計画案の概要レポートを米国連邦議会に提出しました。「Commercial Weather Data Pilot Program:Report to Congress」と題されたレポートには、民間データの正確性、検証可能性および信頼性に対するNOAAの懸念のいくつかをパイロットプロジェクトによって解消する方法が示されています。

連邦議会は2016会計年度にプロジェクトに対して300万米ドル割り当てることになっており、NOAAは現在、2017会計年度に500万米ドルの資金を獲得しようとしています。NOAAは、電波掩蔽(RO)データをパイロットプロジェクトの焦点として選び、2016年に民間データの提案依頼書を業者に対して公表することにしています。民間ソースを使用することにより、政府の負担費用を削減するだけでなく、気象衛星システムのレジリアンス(回復性)を向上させることを目標にしています。

NOAAは既に大気庁の衛星からROデータを収集していますが、天気予報センターは民間衛星からのROデータを収集した経験はありません。このパイロットプロジェクトは、将来の民間衛星の取り組みをテストする役割を果たすでしょう。PlanetiQ、GeoOptics、Spireなど複数の企業が既にGPS電波掩蔽機能を持つ稼動衛星を保有しており、パイロットプロジェクトに対する興味を表明しています。


Crayがドイツの国立気象サービスのシステムをアップグレードする契約を締結

スーパーコンピューターのグローバル企業Crayは、ドイツの国立気象サービスDeutscher Wetterdienst(DWD)でCray XCスーパーコンピューターとCray Sonexionストレージシステムのアップグレードと拡張を行う契約を締結したことを発表しました。

DWDは、Crayシステムをアップグレードすることにより、現在使用中の非常に複雑なモデルを向上させ、多種多様な気象に関する要求に対してさらに正確な気象予測を提供していきます。コンピューターのパフォーマンスおよびストレージ能力の大幅な向上により、DWDの研究員および科学者たちはドイツ経済および社会の多方面からの気象要件に応えるために、さらに高度なスーパーコンピューターテクノロジーを適用することができます。

DWDの理事を務めるJochen Dibbern博士は、「CrayのスーパーコンピューターはDWDの研究員および科学者にとって極めて重要なツールであり、非常に高度なスーパーコンピューターテクノロジーを彼らに提供することは必要不可欠である」と述べています。

2013年1月、CrayはDWDに2台のCray XC30スーパーコンピューターと2つのCray Sonexionストレージシステムを提供する契約を締結したと発表しました。この新しい契約条件の下、CrayはDWDでスーパーコンピューターをCray XC40システムにアップグレードおよび拡張します。これには、新しいIntel XeonプロセッサE5-2600 v4製品ファミリーも含まれます。


Lufftによる新しい視程センサーの発表とMarwis 2.0の開始


センサーの製造業者であるLufftは、さらに正確で詳細な気象情報を収集するために開発された2つの新しいイノベーションを発表しました。新しいVS2k-UMB視程センサーは2016年5月中旬よりVS20-UMB光学センサーに取って代わり、Marwisモバイル道路センサーは第2世代へ更新中です。

交通部門では、Lufftの視程センサーVS2k-UMBは道路気象ステーションおよび交通制御システム用の機器として使用されます。このセンサーは、最大2,000mまでの範囲の視程値を正確に測定します。新しい視程センサー機能は、海水に対して耐性のある高度に最適化された保護合金などの製品特性が強化されており、沖合いでの使用に適しています。数多くの海水テストの結果、最も過酷な条件化においてもセンサーの安定した長寿命性が確認されました。

新しいVS2k-UMB視程センサーは、今回Lufftが市場導入した全シリーズの中で最初の製品となります。最大範囲が25kmの別のバージョンのデバイスは、2016年中旬に発売予定です。

モバイル道路センサーMarwisは、さらに多くの環境データを測定します。新しい2.0バージョンには、外気温センサーが装備されています。他の測定変数と組み合わせることにより、相対湿度を決定できるようになります。これまでは、道路センサーで路面温度、水膜の厚さ、露点、道路状況などの変数を測定することができました。

車両に直接取り付けられるスマートセンサーは、Bluetooth経由でタブレット、スマートフォンまたは管制塔の代替出力デバイスに毎秒100回の割合でデータをリアルタイムで転送します。データクラウドの使用により、Marwisはアプリの測定値を、オペレーションマネージャーがView Mondo管理ソフトウェアを使ってテストランを追跡できるコントロールセンターに転送することができます。


氷河期は古代の地殻活動に起因するとMITの研究が主張

アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)の地質学者たちは、氷河期をもたらした有力な原因と炭素隔離の自然機構を特定することに成功しました。過去2度の氷河期(約8000万年前と5000万年前)に先立ち、頻繁な降雨と他の環境的条件によって岩石が厳しい風化状態にさらされる熱帯地帯である地球の赤道付近で大規模な地殻の衝突が発生しました。この風化には、大気圏から大量の二酸化炭素を吸収する化学反応も含まれています。新しい研究によると、二酸化炭素の劇的な減少によって大気圏の温度が下がり、それによって地球に2度の氷河期がもたらされました。

「何億年にも渡る地質年代区分では地殻変動が気候を制御するということに異を唱える人はいませんが、それを結びつける方法がわかりませんでした」と、MITの地球大気惑星科学(EAPS)学部のOliver Jagoutz準教授は述べています。「大規模な地殻活動を気候の変動に本格的に結びつけることができたのは我々が最初だと思います。」

Jagoutz準教授と同僚、EAPSのLeigh Royden教授およびハーバード大学のFrancis Macdonald準教授は、自分たちの発見事項を「Proceedings of the National Academy of Sciences」に発表しました。 チームの研究対象であった2つの地殻衝突は同じ事象から派生しています:3億年前から1億8000万年前にかけて南半球を覆っていた巨大なゴンドワナ大陸がゆっくりと北方向へ移動し、最終的に分割して南極大陸、南米、アフリカ、インドおよびオーストラリアを形成しました。

この研究の中で、教授たちは熱帯地域の中心で発生した地殻衝突が、大気圏から大量の二酸化炭素を引き込み、氷河期を引き起こす一因となったのかどうかを調査しました。

Image courtesy of Christine Daniloff/MIT


2016年3月


Meteorological Technology World Expo 2016: 出展スペースのは残りわずか20!

9月27日から29日までスペインのマドリッドで開催されるMeteorological Technology World Expo 2016まで6ヵ月を切り、出展スペースの予約が急速に増加しています。現在、出展スペースは残りわずか20となっています。業界のデバイスまたはシステムの開発、ソフトウェアの設計あるいは関連サービス提供に携わっていらっしゃる組織・企業の皆様は、世界最大の気象関連テクノロジー見本市に参加する機会をお見逃しなく!

3,000を超える政府、各国の研究機関、公衆安全組織および民間企業からの国際色豊かなバイヤーとエンドユーザーが参加するMeteorological Technology World Expoは、2016年のスケジュールに是非とも組み込むべきイベントです。


登壇者募集:TECO 2016

世界気象機関(WMO)は、今年の9月27日から29日までスペインのマドリッドで開催されるMeteorological Technology World Expoで行われる気象・環境測器及び観測法に関する技術会合2016(TECO 2016)の登壇者の募集を開始しました。

この隔年イベントの今年のテーマは、「変動する世界の海、陸、および上層大気からの高品質な持続的気象観測の確保」です。各国の気象水文機関、研究施設および民間部門からの機器専門家が参加して業界の主要傾向と課題のいくつかについて議論します。

イベントおよび参加方法についての詳細は、こちらをクリックしてください。


NASAの衛星が地球海洋地図第一号を作成

NASAの協力を得て実施された米国と欧州の海洋観測衛星ミッション「Jason-3」が、2015年から2016年のエルニーニョ現象の現在の影響を捉えた初めての地球の海面の高さの完全な地図を生成しました。

地図は、Jason-3が2016年2月に1,336km(830マイル)の運転軌道に到達後、最初の10日間に収集したデータから生成されました。アメリカのカリフォルニア州にあるヴァンデンバーグ空軍基地から2016年1月17日に打ち上げられたJason-3は、NASA、フランスの宇宙機関であるフランス国立宇宙研究センター(CNES)および欧州気象衛星開発機構(EUMETSAT)とのパートナーシップの下でアメリカ海洋大気庁(NOAA)によって操作されています。

この3年間のミッションでは、地球の海面レベル変動の約四半世紀に渡る観測記録を継続していきます。これらの海面形状の測定は、海洋表層流の速度と方向を計算し、海洋に蓄積される太陽エネルギーの分布を測定するために科学者によって使用されます。


新しいMS-80 2次準器日射計の発表

EKO Instrumentsは、新しい日射計MS-80を発表しました。これは、前例のない低オフセット動作と高速熱電対列センサー応答の達成を可能にした革新的なデザインの2次準器日射計です。

MS-80は、EKOの分離検出器アーキテクチャと新型の光学設計を組み合わせた独特のモデルとなっています。EKO社によると、MS-80は従来の日射計の特性の限界を乗り越えて、このクラスでの新しいリファレンスになりました。ドームが1つの小型センサーはオフセットの影響を受けにくく、ベンチレーター、ヒーターおよびModbus RTUや4-20 mAを含む異なる通信インターフェース等のすべての追加機能を簡単に統合できます。

あらゆる大気条件下での測定不安定性を最小限に抑えることにより、MS-80は長期に渡る無人操作を可能にします。製品保証期間5年、推奨再校正期間5年となっています。


アメリカ海洋大気庁が2つの新しい天候モデルをテスト


アメリカ海洋大気庁(NOAA)は現在、2つの実験的地球天気予報モデルをテストしており、今後数ヵ月の間にどちらのモデルが米国の気象コミュニティのニーズに一番適しているかを決定します。

NOAAは、2012年に発生したハリケーン「サンディ」の後に新しいモデルを検討することを決めました。これは、ヨーロッパの予報モデルによるサンディの進路予測がアメリカのモデル(GFS)の予測を劇的に上回っていたためです。

サンディ以降、GFSにはいくつかのアップグレードが適用されましたが、まだ不足している領域がいくつか残っています。NOAAは現在、米国の気象コミュニティのニーズに一番適しているモデルを求めて、2つの新しい実験的地球モデルをテスト中です。

MPAS(全球非静力学モデル)はアメリカのコロラド州にあるアメリカ大気研究センター(NCAR)で開発されたモデルで、従来の立方体ではなく六角形の格子を使用して地球を地図で示します。この新しい技術により、非常に高解像度の天候機能が実現されます。もう一方のテスト中のモデルはFV3で、NOAAによって開発されました。このモデルは従来の格子パターンとよく似た「立方球体状」の格子パターンを使用します。


世界気象機関による2015年の地球気候状態に関するレポート発表

世界気象機関(WMO)は2015年の地球気候状態に関するレポートを発表しました。これによると、2015年は観測史上最も暑く、乾燥し、降雨量の多い一年でした。2011年から2015年は記録上最も暑い期間でしたが、強力なエルニーニョ現象の影響があった2015年も同様でした。この記録を更新するような傾向は、2016年も継続しています。

WMOによると、気温の上昇は全体像のほんの一部を物語っているに過ぎません。気候の変動によって熱波や干ばつ、大雨などの異常事象の頻度と強度が高まっており、将来の予兆を表しています。

「将来を直視して気候変動の最悪な影響を制限するためのツールは既に存在します。WMOおよび各国の気象水文学会は、気候レジリエンスを備えた社会を構築するために重要な役割を演じています。過去及び現在のさまざまなガス排出により、今後発生しうるさらに暑い日、気温の下がらない夜、熱波に対して準備をしなければなりません。これは公衆衛生に影響を及ぼして社会全体に試練を課すことになるでしょう。しかし、熱さに起因する健康へのリスクは、意思決定者、医療機関および一般大衆に対して適切な警告を提供するマルチハザード早期警告システムによって減少させることができます」とWMOの事務局長Petteri Taalas氏は述べています。

Taalas氏によると、より積極的に干ばつに対処し、意思決定者に効果的な政策と土地管理政策のガイダンスを提供するために、統合干ばつ管理が必要です。「科学的な知識へのアクセスを改善し、干ばつに対処するためのベストプラクティスを共有することも必要です」とTaalas氏は付け加えています。

2016年3月23日の世界気象デーを記念して、WMOは、天候、気候および水に関するWMOの取り組みをより効果的に紹介するため、よりユーザーフレンドリーになった新しい公開ウェブサイトを立ち上げました。


2月 2016


より高い精度で降雨を予測する新型Xバンドレーダー

米国カリフォルニア州サンノゼの新型Xバンドレーダーシステムは、サンフランシスコ・ベイエリアの正確で局所的な天気予報を提供するために開発されたものです。このレーダーシステムは、地域全体の一般的な予報ではなく、コミュニティーごとに特化した降雨の予測を提供します。

サンタクララバレー水道局浄水場の屋上に設置されたXバンドレーダーユニットは、個々の暖湿気流入域を探知します。このユニットは、従来のレーダーよりも高い精度で雨量と洪水リスクを予測することができます。今後5年間に、さらに4基のユニットがサンフランシスコ半島、イーストベイおよびノースベイ地域に配備される予定です。

ベイエリア洪水防止管理局協会(BAFPAA)の理事であるCarl Morrison氏は、2006年の州債券を財源とする1900万ドルのレーダープロジェクトについて、「これらのユニットが配備されれば、いつ、どこで、どのくらいの強度でという、よりきめ細かい降雨情報を得ることができます」と述べました。

高度定量的降水情報システム(Advanced Quantitative Precipitation Information System - AQPI システム)と呼ばれるこの新システムが提供するデータは、初期段階では一般公開されず、行政機関と産業間で共有される予定です。

5基のXバンドレーダーのうち、1基はすでに浄水場の屋上に設置されており、他の4基は、マウントハミルトン、モンタラマウンテン、サンラモンのロッキーリッジおよびソノママウンテンの側面への配備が計画されています。これらのXバンドレーダーの視野の限界はわずか40kmです。

「新しいレーダーは地上により近い位置に設置され、より迅速にデータを更新します。従来のテクノロジーでは5分から6分かかっていたものが、わずか1分。ですから、より高い精度で局地的な降雨を予測できるツールなのです」と、米国海洋大気庁(NOAA)地球システム研究所(コロラド州ボールダー)のRob Cifelli氏は述べています。Cifelli氏は、コロラド州立大学の科学者たちと協働して、このプロジェクトを進めています。

さらに、新しいCバンドレーダーもソノマ郡のボデガ湾沿岸に配備される予定です。これにより、ノースベイで発生する嵐のより長いリードタイムを提供し、予測のギャップを埋めることができるでしょう。


より精度の高いエルニーニョ予測を可能にするための研究キャンペーンが始動

米国海洋大気庁(NOAA)の科学者グループは、エルニーニョ現象の影響をより良く理解するための新しい取り組みの一環として、ラジオゾンデを吊り下げた気象観測気球を太平洋上で飛ばし始めました。

ヘリウムガスで膨らませた気球は、NOAAの観測船ロナルド・H・ブラウン号から放球されます。この気球には、エルニーニョ現象の発生源である熱帯太平洋の上空でデータを収集するセンサとラジオ送信機が装備されています。研究者たちは、ハワイから2016年3月18日に到着が予定されているカリフォルニア州サンディエゴまでの海上で、1日に8回の頻度で船上から気象観測気球を放球する予定です。

NOAAの科学者たちは、今年の異常なほど強いエルニーニョ現象を研究するのに、絶好のタイミングであると述べています。過去の2大エルニーニョ現象(1982年と1998年)は、カリフォルニア州に豪雨をもたらし、地滑りや洪水を引き起こしました。この研究により、現在カリフォルニア州で続いている干ばつに対するエルニーニョ現象の影響をより正確に報告し、より高い精度の予測を提供するだけでなく、同州がエルニーニョ現象で発生する嵐でどう影響を受ける可能性があるかについての情報を得ることが期待されています。

「次に強いエルニーニョが発生した際、『北カリフォルニアのスキーパスを買うべきか、それともユタ州のスキーパスを買うべきか』という人々の質問に、より適切な答えを提供することができるようになりたいと思っています。現時点では、そのような質問に満足のいく答えを提供することはできません」と、この研究に参加しているNOAAの物理学者Christopher Fairall氏は述べました。


米国空軍が新しい3機の気象衛星の運用を計画

米国空軍(USAF)の当局者は、早くも2017年に次世代の気象衛星プログラムを開始するという計画を発表しました。このプログラムには、少なくとも3機の新しい衛星が含まれる予定です。

しかしながら、この新計画が、米空軍の気象衛星に関するこれまでの方針を批判してきた連邦議会議員たちの支持を得ることができるかどうかは定かではありません。米連邦議会では、防衛気象衛星計画(Defense Meteorological Satellite Program-DMSP)と呼ばれるレガシープログラムに対する米空軍の対応と、気象衛星フォローオンとして知られる次世代プログラムに批判的な見方をしてきました。

昨年、米空軍は5億1800万ドルを投じた最後のDMSP衛星DMSP-20の必要性を議会に納得させることができず、最終的にこの衛星の打ち上げは米連邦議会によって中止されました。連邦議会議員たちは気象衛星フォローオンプログラムにも懐疑的で、それが空軍の最優先事項であるデータギャップのいくつかを埋めることができるのか、という点に疑問を抱いていました。/p>

ホワイトハウスの2017年度予算案は、来年の開発努力に1億1900万ドルと2021年までの総計5億2200万ドルを要求しており、空軍の進行計画の詳細を提供しています。 以前はギャップフィラー衛星とされ、現在では「技術実証」衛星と位置付けされている第一の衛星は、小型海上風ベクトルラジオメーター(Compact Ocean Wind Vector Radiometer -COWVR)として知られています。米空軍の当局者は、この衛星は米空軍のOperationally Responsive Space Office (ORS) との協力で製造され、早ければ2017年に小型ロケットで打ち上げることができると述べました。ホワイトハウスの予算教書によると、米空軍はORSが年内にCOVWRミッションの打ち上げ契約を結ぶことを期待しています。


英国気象庁のスーパーコンピューターの建設がマイルストーンを達成

英国エクセター・サイエンス・パークにある気象庁のスーパーコンピューター総合施設の建設が、重要なマイルストーンを達成しました。Willmott Dixon社が建設を手掛けているこの総合施設には、 ハイ・パフォーマンス・コンピューティング(HPC)計画の一環として、気象庁の新しいスーパーコンピューターの一部が設置されます。

建設のマイルストーン達成を記念して、この施設の高さが最も高くなる地点で棟上げ式が開かれました。英国気象庁長官のRob Varley氏は、次のように語りました。「これは、我々のスーパーコンピュータープロジェクトの、もう一つの重要なマイルストーンです。このプロジェクトの第一段階はすでに昨年の秋より作動しており、予算内で予定よりも5週間早く納品されました。

この新しい総合施設は、嵐や干ばつ、熱波などの、特定の地域的な気候変動の影響を評価し、ハイインパクトな気象やその他の環境リスクに対する各国のレジリアンス(回復力)を高めるために、英国と世界の科学者たちが協働することを可能にするでしょう。」


Sommer社が次世代の水文学・気象学データロガーを発表

センサと環境モニタリング装置のスペシャリストであるSommer社は、様々な測定データを収集、処理、保存する、低価格の新型データロガーを発表しました。同社のMRL-6は、非常に厳しい環境下でも高い信頼性を保つ省エネ型のデータロガーです。防水ハウジング仕様であるため、環境測定テクノロジーの分野や、インフラが存在しない遠隔地でのデータ記録に最適です。

新型MRL-6 の特長には、次ようなものがあります:信頼性が高く省エネ型、電源のない遠隔地での測定でモニタリングデータを収集するように最適化、完全に独立した状態で作動可能(内蔵電池または内蔵のソーラー充電レギュレータを利用)、IP67防水ハウジング仕様であるため装置格納のための筐体が不要、あらゆるSommer社製センサシリーズならびに第三者製センサと適合し簡単に統合することが可能。

MRL-6は、SDI、Modbus、RS-485通信に対応し、アアナログインターフェイスにも対応可能です。取扱いが簡単な背光式ディスプレイ(-20 °Cまで)、USBメモリでのデータ読み出し機能、BluetoothインターフェイスまたはRS-232通信、最低エネルギー消費効率、強固でコンパクトな全天候型アルミニウムハウジングを装備しています。


インドの気象センターがスキー選手権での特別天気予報を開始

インドで開催されるアウリ・ウィンター・スキー・カーニバルと全国スキー選手権を前に、ウッタラカンド気象センターは、ウッタラカンド州チャモーリ県にあるアウリの気象状況の情報をスキー選手と大会関係者に提供するため、特別な天気予報を開始しました。

毎年行われているこの大会は2016年2月12日開幕の予定でしたが、雪不足のため2月20日に延期されました。

ウッタラカンド気象センター局長のBikram Singh氏は、The Times of India紙に次のように語りました。「当センターは、Garhwal Mandal Vikas Nigam (GMVN) 社の社長からの依頼を受け、ウィンター・スキー・カーニバルのための特別天気予報を開始しました。アウリの日次の天気予報とともに、降雪警告や期待される積雪量をセンチメートル単位で提供しています。」


2016 年 1 月


Petteri Taalas氏、WMOの新事務局長に就任

世界気象機関(WMO)の新事務局長にPetteri Taalas氏が就任しました。Taalas氏は、世界の天候、気候、水にかかわるサービスを提供する国連の専門機関であるWMOにおいて、4年間の任期で事務局長を務めます。

フィンランド気象研究所の長官を務めたTaalas氏は、2015年12月31日に任期満了を迎えたMichel Jarraud前事務局長の後任となります

Taalas氏は、「天候、気候、水、そしてそれに関連する環境条件が私たち世界の社会、経済に重大な影響を及ぼしています」と指摘しています。「WMO構成員は異常気象事象にこれまで以上にうまく対応し、気候変動に適応しなければならず、各国の気象水文機関(NMHS)はそれに向けた努力を後押しする中心機関となります」 「気候変動と温室効果ガス削減に関するパリ協定の野心的な目標をいかに達成するかに関心が注がれているこの時代に、WMOの指揮を執ることをとても楽しみにしています。科学者および気象学者は、気候変動に対応した(climate-smart)意思決定、そして効果的かつ実践的行動を支える知識とサービスの強化に向け、これからも活動を続けます」

「事務局長としての私の目標は、WMOの活動を発展させ、現在厳しさが増す活動環境下で作業を行う各国の気象水文機関へのサポートをこれまで以上に強化することです」とTaalas氏は述べています。


NOAAスーパーコンピューターが危険な天候の予知に一役

従前より早い時期に、より正確な気象警報を出すために設計された新たなスーパーコンピューターが、米メリーランド州カレッジパークにある米海洋大気庁(NOAA)の気候予測センターで稼働開始しました。

メリーランド州のBarbara Mikulski (D-MD)上院議員はスーパーコンピューターの記念式典に出席し、この新たなコンピュータ−がどのように生命や建物を救う助けとなるのかを見学しました。Mikulski上院議員は、上院歳出委員会の副委員長として、この新たな電子装置実現のため、3,500万ドルの連邦政府補助金の獲得に奔走しました。 このコンピュータ−により、河川やデレチョ、ハリケーンの予測が改善されると期待されています。予測情報は、緊急事態管理者や大衆が差し迫った異常気象やその可能性に対応できるよう支援するものです。

2016年度包括予算法では、NOAAに対し、米国全土でその活動を展開するため、57.6億米ドルの予算が割当られました。これは連邦機関としては過去最高の額であると同時に、2015年度からは3億米ドル超の拡大となります。


NRG Systems社とLeosphere社がニューヨーク州による草分け的Mesonet気象観測網の大規模ライダー契約を獲得

NRG Systems社は2016年1月6日、悪天候事象の探知、予測能力を高めるための高度な専用天候予測網であるニューヨーク州のMesonetにおいて、最高で17台のWindcube 100S三次元走査型ドップラー・ライダーを供給する契約を獲得したと発表しました。

これらのライダーは同州内に散在する改良された測候所に組み込まれ、米国立気象局(NWS)にリアルタイムの観測データを提供します。このデータは現在予測のために使用されるほか、高解像度の数値天候予測モデルに取り込まれます。このデータはまた、短期的な予測と緊急管理にかかわる決定の向上に向け、ニューヨーク州の郷土安全保障・緊急対策業務部(NYS DHSES)にも提供されます。

ニューヨーク州立大学オールバニ校が運営するMesonetの今回の契約により、Windcube 100S三次元走査型ドップラー・ライダーが観測網に追加されます。この業界最高水準の大気リモート・センシング技術を取り入れることで、ニューヨーク州のMesonetはこのタイプでは世界最先端の固定天候予測網となるでしょう。

「気候変動により、以前より頻繁に異常気象が発生していますが、この異常気象を予測するにはさらに高度な気象機器が必要です。Mesonetはニューヨーク州に極めて重要な意思決定支援を提供し、悪天候事象の影響を抑制するものであるため、気象分野全体にとって興味深いプロジェクトなのです」と、NRG Systems社のVPグローバルセールス、Gregory Erdmann氏は述べています。

「このシステムが作成したデータにより、同州は悪天候事象から人命を守り、経済的損失を軽減できるような重大決定を下すことができるようになります。業界全体がこのプロジェクトを注視しているのです」


西アフリカの農村での成功例

世界気象機関(WMO)は、農業および食糧安全保障が天候に大きく左右される西アフリカにおいて実施された、気象情報およびツールの提供と使用改善に向けた4年間にわたるプロジェクトの成功を評価しています。

このMetAgri Operational Projectには各国の気象水文機関(NMHS)と西アフリカ17ヵ国の農業従事者、農業普及員が関与しました。2012年から2015年の間に計260の移動セミナーが開催され、10,600名を超える農業従事者がこれに参加しました。農業従事者が基本的な気象の原則を学び、補足的な観測網を構築できるよう、4,500を超える雨量計が提供されました。

さらに、複数のNMHSが現地の非政府組織や政府省庁、現地の農民グループとの協力、協働がうまく機能したと報告しています。こうした協力関係は、気象サービスの可視性を高める一助となり、これが気象サービスへの要求の高まりへとつながりました。

このプロジェクトはノルウェー政府がWMOを通じて提供した資金を元に、ベニン、ブルキナファソ、カーボベルデ、チャド、コートジボワール、ガンビア、ガーナ、ギニア、ギニアビサウ、リベリア、モーリタニア、マリ、ニジェール、ナイジェリア、シエラレオネ、セネガル、トーゴの気象機関により実施されました。 新たなプロジェクトは、2016年初めに予定される西アフリカNMHS局長会議にて提示されます。


Panasonic Weather Solutionsが世界最先端のグローバル天候予測プラットフォームを発表


Panasonic Weather Solutionsは、世界最先端のグローバル天候予測プラットフォームであるPanasonic Global 4D Weatherを現在運営していることを発表いたします。この革新的な気象予測機能は、業界最高レベルのグローバル天候モデルを搭載しており、対流圏の四次元(経度、緯度、高度、時間)詳細データの連続取り込みなど、パナソニックの排他的大気データベースを最大限に活用するものです。さらに、最先端のデータ品質管理、データ同化機能も採用しています。

Panasonic Weather Solutionsは、カスタム開発されたエンド・ツー・エンドのグローバル天候モデル作成プラットフォームを有する世界唯一の民間主体です。 「不正確な天気予報は世界経済に年間数千億ドルの損失をもたらします」と、Panasonic Weather Solutionsのエグゼクティブ・ディレクター、Don DeBlasio氏は指摘します。「私たちはパナソニックのグローバル4D天気予報スイートにより、政府内、および航空、船舶、海事、再生可能産業や探索資源市場、商品取引など、天候の影響を大きく受ける産業界に存在する我々のパートナーのオペレーション向上を目指します」

パナソニックのグローバル4D天候プラットフォームの技術的詳細は次の通り:パナソニック改良ハイブリッド4次元アンサンブル変分法グローバル予報システム;水平解像度13kmおよび垂直レベル64;予報サイクル1日4回(00Z / 06Z / 12Z / 18Z)10日間;24時間で1時間おきの予報値インクリメント;240時間で3時間おきの予報値インクリメント;パナソニックTAMDAR(搭載型対流圏航空気象データ通報)データ同化;台風進路予報向上のための改良版熱帯低気圧リロケーション・アルゴリズム;安定性と再現性の改善に向けた重力波抵抗パラメタリゼーション


2016年半ばまでに新たな気象センサーが登場

ドイツのLufft社は、通常の測定研究所では精度を測ることのできないほど精密な気象センサーを新たに開発しました。

この革新的なLufft WS3000は、他のすべての環境センサーの目安となることのできる環境センサーです。新しいタイプの高品質アルミで製造されたセンサーのデザイン、サイズ、そして特にパフォーマンスから、Lufft社の新商品の持つ機能がうかがえます。WS3000気象センサーは世界気象機関(WMO)の技術基準を遵守しているだけでなく、空港や気象サービスの要求を満たすこともできます。

WS3000 およびWS3100は2016年半ばに正式に商品展開される前に、半年間にわたって複数の欧州公的気象機関によるテストを受けます。 WS3000は気温や相対湿度、気圧を測定します。これは、WS1000の新シリーズでは最初に商品化されたバージョンで、続いて今年中にWS3100、そして2017年にWS4000が発表されます。

これらのセンサーを補強するのは、高精度レーダー降雨量センサーのKipp & Zonen CMP10です。


最適化された北極気象観測網により北極海航路での天気予報が改善される

国立極地研究所(NIPR)およびその国際研究チームは共同で北極大気観測を実施し、これにより、観測網を拡大することで北極海航路における天候予測能力を向上できることが証明されました。

北極海氷の近年の減少は、北極海(強風、高波、およびサイクロンに関連した海氷の速い動き)および中緯度(熱波、厳冬など)における予測不可能な気象現象を招いています。このように背景条件が変化しているため、北極海航路での安全な航海を確保し、北極圏と中緯度との気候上の関係を理解するためには、より精度の高い天候予測が必要とされます。 しかし、北極海をカバーする大気観測所の数はわずかであるため、その実現は困難となっています。北極圏に新たな観測所を建設することは、物資面での支援実施の余地が限られていることから、極めて困難です。このため、極域予測の向上には費用便益を最適化する北極圏気象観測網が求められるのです。

国立極地研究所の研究者、猪上淳氏は国際研究チームと共に北極大気共同観測を実施しました。2013年に開始されたこのプロジェクトではラジオゾンデが使用され、各種の大気パラメータを測定するための機器が観測気球により大気圏に運ばれました。新たな報告によると、日々の観測頻度が高いことにより気候状態の推定や天候予測に使用される気象データの精度が上昇しました。これは、観測データのほとんどが気象シミュレーションの初期条件に反映された結果、実現しました。 研究チームは「Additional Arctic observations improve weather and sea-ice forecasts for the Northern Sea Route」(2015年Scientific Reports)と題された論文の中で、追加的な大気観測により北極海上の悪天候現象のみならず、大気強制力が海氷分布に及ぼす影響も効果的に予測することができると結論付けています。

世界天気研究計画(World Weather Research Programme)の極域予測プログラム(PPP)が提案した2017年央から2019年央の極域予測年(YOPP)の期間には、こうした形の観測とモデル形成の動きが国際的な枠組みの中で加速すると予想され、これが持続可能な北極圏観測網の構築に寄与すると期待されます。


会議プログラムが利用可能
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展示会開催時間
10月10日火曜日 10.00 - 16.00

16:00hrsからのHMEI年次会合。すべて歓迎。 HMEIは17時から30時まで飲みます

10月11日水曜日 10.00 - 19.00 *
10月12日木曜日 10.00 - 16.00

* 参加無料のドリンクパーティーが: 17:30から19:00まで開かれます。

2017年度の出展ブ
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動画による2015年度展示会の概要
 

今後のショーの日程:

Meteorological Technology World Expo 2018
日付: 2018年10月 09~11日
場所: アムステルダム

 
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